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飛行機のキャンセル料はいつから?JAL・ANA・その他LCCの航空券キャンセル規定を徹底解説

投稿日:2020年5月7日 更新日:

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飛行機を予約した時に気になるキャンセル料金の問題。各航空会社ごとにいつから発生して、どれくらいのキャンセル料金が必要となるのかまとめました。無駄な損を減らせるように飛行機のキャンセル料金ルールを把握しておけば、より効率良く飛行機を使った旅行も楽しめるようになるでしょう。

飛行機(航空券)キャンセル料金発生の仕組み

購入した航空券をキャンセルする際に発生するキャンセル料金の内訳は大きく2つに分かれます。

取消手数料

払戻手数料

払戻手数料というのは、キャンセル手続きが発生することに対する事務手数料のようなものです。払戻手数料はどの航空会社でも定額で設定しておりだいたい400~500円です。JAL/ANAともに430円です。

取消手数料は運賃種別ごとに定められており、各航空会社の規定(詳細金額や時期)はそれぞれ下記で紹介していきます。

「購入金額」-「取消手数料」-「払戻手数料」=「返金額」

JALやANAも普通運賃であれば、出発時刻前までのキャンセルには取消手数料は発生しないので、払戻手数料430円を差し引いた全額が返金されます。

早割など特別運賃の航空券の場合は、数千円の取消手数料と払戻手数料を差し引いた金額が返金されます。取消手数料の算出方法は航空会社によって異なるので航空会社別に詳しく解説します。取消手数料は基本的に航空代金に対する定率がメインです。

飛行機(航空券)のキャンセル料はいつから?

航空会社や航空券の運賃種別の種類によって変わりはするのですが、JAL/ANAの普通運賃の場合、出発時刻前までであればどのタイミングであっても取消手数料は一切発生いたしません。タイミング別に詳しくみていきましょう。

普通運賃など予約の変更が可能な航空券の場合、キャンセルするのではなく搭乗する便を変更すると良いでしょう。

飛行機のキャンセル料:料金支払い前のキャンセルの場合

料金をまだ支払っていない、つまり予約はしているが正式に購入はしていない段階なので、どのタイミングであっても一切キャンセル料金は発生しません。
そのまま何もしてなくてもお咎めはありませんが、航空会社に一言連絡をしてあげれば親切です。

飛行機のキャンセル料:出発前日までの場合

上述したようにJAL/ANAの普通運賃の場合、いつでもキャンセル可能で、払戻手数料430円のみ差し引いた全額が返金されます。割引適用の航空券などの場合は、時期によって取消手数料が定められており、もちろん早ければ早いほどキャンセル料はやすくなります。ANAの場合59日前から取消料が発生します。

LCCは基本的にキャンセル不可です。特別にキャンセル可能な航空運賃で購入をしていれば、一定の取消料と払戻手数料を払いいつでもキャンセル可能です。

飛行機のキャンセル料:搭乗日当日のキャンセルは?

実は飛行機のキャンセルに「当日」という概念はありません。そのキャンセルを申し出たタイミングが出発時刻前であったかどうかという時刻ベースとなります。

航空会社受付の営業時間開始前の早朝便などの場合は実質、前日までにキャンセルする必要があります。

飛行機のキャンセル料:出発時刻後のキャンセル

JALやANAは出発時刻後のキャンセルでも返金をしてくれるのです。ただし出発時刻前までは取消料不要であった普通運賃でも、取消料は発生し、それと払戻手数料を差し引いた金額の返金となります。

出発前で取消手数料が必要だった割引運賃に関しては、出発後は必要な取消料がさらに高くなります。出発時刻後のキャンセル料金は、出発前より確実に上がりますので、できる限り出発時刻前に済ませておきたいところです。


飛行機のキャンセル料:払い戻し期間

取消手数料と払戻手数料を差し引いた額が返金されるとは言え、返金対応を受けられる期限はありますので、要注意です。
期限はJAL/ANA同様のルールです。 LCCは基本的に払戻しがありません。

払い戻し期間

(1)予約変更ができる運賃の場合
航空券購入以降、航空券の有効期限満了日の翌日から起算して10日以内

(2)予約変更ができない運賃の場合
航空券購入以降、予約便出発予定日の翌日から起算して10日以内

特に出発後のキャンセルの際は期限が近いので気をつけましょう。
(1)の方は分かりにくいですが、日程を指定して購入しているつもりでも、航空券は購入日から90日以内が有効期限と定められているのです。その有効期限満了日の翌日から10日後までが期限です。

まあでも出発日から10日以内が原則と考えて、早く済ましている方が良いですよ。

子供料金(小児運賃)の場合の飛行機キャンセル料

小児運賃、つもり半額で購入した場合の航空券の取消手数料は、大人料金の場合の取消手数料の半額が必要となります。シンプルで分かりやすいですね。

払戻手数料は半額にはならないので気をつけてください。

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JAL(日本航空)のキャンセル料

各航空会社別のキャンセル料規定の詳細をみていきましょう。

JALの場合は、(1)予約変更ができる運賃と(2)予約変更ができない運賃で大きく変わります。
払戻手数料430円は全てに発生します。

(1)予約変更ができる運賃の場合
ー普通運賃のこと
a.出発前はいつでも取消料は0円です。
b.出発後は定額の取消料が発生します。

取消料金は区間によって変わり、基本的には片道運賃あたり2000円か4000円の取消料が一般的となります。沖縄あたりの離島になると6000円か8000円も。
例として、東京ー大阪(関空or伊丹)の片道キャンセルだと4000円の取消手数料と430円の払戻手数料を差し引いたチケット代金が返金されます。

(2)予約変更ができない運賃の場合
ー早期予約や特殊運賃などの割引運賃のこと
a.出発前でも取消料が発生します。
b.出発後の取消料はa.より高くなります。

出発前の取消料金は、乗継割引7の場合
(1)b.と同じ区間のキャンセル料金の半額分となります。故に東京ー大阪だと2000円の取消手数料。

特便割引1特便割引3特便割引7特便割引21などの場合は、
さらにその半額分がキャンセル代金となります。東京ー大阪だと1000円。

出発後は、乗継割引7も特便割引も(1)b.と同じ取消手数料が発生します。出発後のキャンセルになり場合は、普通運賃も割引運賃も取消手数料同じなのです。

(3)より強い割引運賃の場合
一方で、先得割引タイプA先得割引タイプBスーパー先得ウルトラ先得乗継割引28、といったより強い割引運賃の場合は、取り消し日にかかわらず(出発前でも後でも)運賃の約50%相当額が取消料として発生いたします。

※JALの場合、出発前キャンセルは何日前でも取消料は定額です。

最後に、JALの場合は、どの種別の予約タイプであっても座席のグレードを上げることができます。クラスJというシートは1000円、ファーストクラスは8000円を支払うことで予約が可能です。

これらは出発前であれば、取消手数料は発生しません。
出発後の場合は、それぞれ下記の取消手数料が追加で発生します。座席予約金額の半額となります。
クラス J 取消料金 500円
ファーストクラス取消料金 4000円

ANA(全日空)のキャンセル料

JALと同様に、払戻手数料430円は全てに発生します。

またANAも普通運賃の場合は、
出発時刻前まで取消手数料は一切かからないので430円を差し引いた全額を返金してもらえます。
出発時刻以降は運賃の約20%相当額の取消料が発生します。

プレミアム旅割28旅割75旅割55旅割45旅割28旅割21旅割X乗継旅割などの強い割引運賃の場合は出発前でも取消手数料が発生します。

航空券購入後~搭乗日55日前 取消手数料は0円。
搭乗日54日前~搭乗日45日前 運賃の約30%相当額
搭乗日44日前~搭乗日28日前 運賃の約40%相当額
搭乗日27日前~搭乗日14日前 運賃の約50%相当額
搭乗日13日前~出発時刻前 運賃の約60%相当額
出発時刻以降 運賃額の100%
※→旅客施設使用料(PFC)のみ返却

JALは定額でしたが、ANAの場合はタイミングによって変化する定率で取消料が決まります。ANAの方がキャンセル規定はいつまでかは細かいです。

プレミアム特割特割1特割3特定便乗継割引乗継特割スマートシニア空割スマートU25などの割引運賃の場合は、出発時刻までのキャンセルは時期問わずに、運賃の約5%相当額が取消手数料として発生します。

旅行代理店の航空運賃のキャンセル料金

少し余談となりますが、JAL/ANAの飛行機でも旅行会社を経由して予約する場合は話が変わってきますので、参考までに。

JALやANAなどが直接旅行者に販売する航空券以外にも、旅行代理店に格安でおろしている航空券もあります。旅行会社がパッケージツアー用などに仕入れている運賃は、包括旅行運賃(IT運賃:Inclusive Tour Fare)と言われます。

名前は全然知っておく必要もないですが、これらは出発時刻前のキャンセルでも取消料が発生します。旅行代理店ごとによってタイミングや金額は異なりますが、便出発前でも取消手数料がかかってしまうことは意識しておきましょう。

LCCのキャンセル料

LCCは原則、一度購入するとキャンセルはできませんので、返金はありません。取消手数料100%みたいな感じです。各航空会社ごとに例外が少しだけあるので記載します。

バニラエアの場合

原則、キャンセルはできません。
但し、コミコミバニラ運賃で購入した場合のみ、キャンセル(払い戻し)が可能です。その場合、国内線の場合は出発予定時刻の90分前、国際線の場合は出発予定時刻の120分前までに手続きをする必要があります。
区間ごとによって3000~8000円の取消料が発生し、その差額分が返金されます。

ジェットスターの場合

しっかりMAX運賃だけ手数料3240円でキャンセル(払い戻し)できます。1万円ほど運賃が高くなるコースなので実質選ばれることはほぼないです。

ピーチの場合

ピーチも他LCC同様にキャンセル(払い戻し)はできません。
但し、バリューピーチの場合のみ、出発時刻の60分前までに取り消しされた場合に限り、支払額から取消手数料1080円を差し引いた差額がピーチポイントとして付与されます。プライムピーチの場合、出発時刻の1時間前までに取り消しされた場合に限り、全額ピーチポイントで付与されします。こちらは取消手数料不要です。

払い戻しされるプランでも、現金にての返金ではなく、次回ピーチでしか使用できないピーチポイントとして返金されるのは不便ですね...

飛行機のキャンセルをする方法

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シンプルではありますが購入した航空券をキャンセルする3つの方法もまとめます。
・電話
→電話受付をしている航空会社だと電話が楽でしょう。氏名・予約番号・予約便くらいを伝えておくとスムーズです。
・Webサイト
→公式サイトで「予約確認・変更・取消」などのページにアクセスし、自分の予約内容を表示させます。キャンセルや取消といった項目があるのでそこから手続きができます。
※予約時に届いたメールに返信したりするのはダメです。基本的に送信専用メールとなっておりますので、しっかりWebサイトの規定フォームから送りましょう。
・窓口
→選択肢の1つとして一応ありますが、電話かWebで済ました方が良いです。


飛行機キャンセル後の対応

これまでは旅行者都合でキャンセルをする場合に発生するキャンセル料金の解説を行ってきました。フライト側の問題で、飛行機が飛べずキャンセルになる場合の対応を参考までに紹介します。
フライト側の問題とは、大きく2つのパターンに分かれます。

①悪天候などが理由の遅延、欠航時の対応

台風などの悪天候、つまり不可抗力による影響で大幅な遅延や欠航をした場合は下記の2パターンの対応が行われます。

ⅰ. 他の便への振替(他社便への振替は行いません)
ⅱ.全額払戻し
→運賃種別に関わらず、手数料は一切かかりません。

②航空会社都合による遅延、欠航時の対応

2つ目は、機材トラブルなど航空会社に起因する影響で大幅な遅延や欠航をした場合です。
JAL/ANAの場合は、ⅰ. ・ⅱ.の対応に合わせて、もう一つの選択肢が加えられます。

ⅲ.他社(ANA)便および他定期交通機関への変更も可
→新幹線への振り返る場合などの保証代も出るということです。

欠航時の対応についてのより詳細はこちらの記事

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飛行機キャンセル料のまとめ

キャンセル料が発生する時期や金額について、航空会社/運賃種別ごとにまとめました。搭乗の乗り心地などよりも、キャンセルをする際などの、JAL/ANAの対応とLCCの対応の差は大きいですね。
用途に合わせて、自身に合う航空券を取得していきましょう。

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  • この記事を書いた人
藤谷亮太(ふじっこ)

藤谷亮太(ふじっこ)

大手旅行代理店でWebマーケの子会社設立→旅行系ITスタートアップのマーケティング責任者。日本一周/世界一周/旅本自費出版など旅行を軸に活動。熱狂者を紹介していくYoutube『フジトーク』も運営中。Webと旅行が好きな28歳。

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