他の記事で執筆しているように、学生時に簿記2級など、社会人になってからは宅建などの国家試験を中心に約10個ほどの資格を取得してきました。
各資格の勉強方法について聞かれることが非常に多いです。そこで、もちろん各資格ごとに詳細は異なりますが、実は基本的な勉強の流れは全て共通しています。
今回は一定期間内で特定の試験で目標点数を確実に取るためのおすすめ勉強方法を紹介していきます。 自身が全て独学で行ってきたので、おすすめ独学勉強方法を記載します。記憶の仕方と要領の良いメンタル操作が重要です。
▼勉強の流れ必勝法
全体の勉強時間を100%としたときの各項目に割く割合も記していきます。大体僕は200時間くらいが多いので1%で2時間ですね。時間はあくまで参考までに。
①資格の概要を把握する 0.5%
この資格は何の役に立つのか?
合格要件はなにか、資格免除要件はなにか、合格率は?
一見テストの点数には関係ない気がしますが、忍耐力勝負の資格勉強の中において、自分がなんの勉強をしているのか認識することはモチベーション維持において非常に大切です。
せいぜい一時間ネットで調べたら分かることなので是非これから始めてください。
②全体像把握 2%
一冊どれか参考書を決めて、読み切ってください。
できれば一日でまとめて最初から最後まで読んでしまうくらいの勢いが望ましいです。
全然内容理解できない部分あってOKです、記憶しようとする必要も一切なしです。とにかく1回読書の感覚で目を通して見て、この資格試験の全体像をざっくり知りましょう。
次から各項目の詳細をしっかり学んでいく上でだいぶ楽になります。
この先どれくらいのボリュームがあるのか、どんな内容が先にあるのかが見えているのと、まったく未知なのはメンタルが全然異なります。全体像の中の今、自分が何をしているのかということが分かっていると非常に効率良く頭に入ります。さらに無駄な不安感を抱くことも減らせます。
③参考書2周目。一から順にしっかり行う 8%
ここでも、数値部分など細かすぎて今回で覚えきれないところは後回しにして良いです。
なるべく書いていることの理解はしようとするが、10~20%ほどは理解できないまま次のステップに進んでも良いです。何故か読めば読むほど、他の分野を見れば見るほど、分かるようになっている内容は多いです。
④参考書3周目。ノートにまとめる 10%
自分なりにノートにまとめながら覚えにかかりましょう。
各項目を自分の覚えやすいように関連づけカテゴライズして覚えていくことをおすすめします。そのノートが図として自分の脳内にそのままインプットされるようにしましょう。全部の点をノートに書く必要は一切なく、要点と数値部分、あとは重要な例外を中心に書くようにすれば良いです。
そんな考え込む必要はなく、とりあえず早く最後までいくこと、スピードの方が大事です。どういう部分が出るかは問題集を解きながら分かってくるので、今は概要を覚えることに集中しましょう。
ここでも理解できない部分は参考書で理解する必要なし。説明が複雑な問題ほど先に問題集に進み、問題パターンで覚えた方が良いです。説明が複雑になっているものって案外問題作るのも難しくて、かなり問題パターンが限られており、問題としては簡単な場合もあります。
しっかり時間をかけて理解して、問題集に進んだのに、え?問題単純すぎない?っていう、やりすぎた感あります。
また前日やった範囲は、その翌日に5分などで良いので見返してください。定着率2倍以上になります。
⑤参考書4周目。④でまとめたノートを基に記憶復習。 2%
さらっと目で復習。ここで本気で書きながらインプットして脳内の奥にかすかに残っている記憶を呼び起こしまくる。余裕があれば+もう一周いれてもよいくらい。
どんどん脳の前部に持っていき、反射レベルにすぐに出るようにしていきましょう。
とにかく記憶はどれだけ深く覚えたかではなく、何回そのことに触れ続けたか?という反復が重要になってきます。 どれだけ1日でじっくり覚えても、30日後には忘れてしまっていることが大半です。
⑥問題集 15%
ここでは、解説がしっかりしている問題集を選びましょう。
問題集を解く。月並みな言葉となってしまいますが最初は解けない問題だらけで良いです。1つの参考書扱いとして、解説をしっかり読むながら理解を深めていきましょう。
あらゆる問題を解いていく中で重要なことは、このトピックではどういう問題が出されやすいか見抜くことです。問題を作る方も同じ人間なので、問題作りに悩んでいます。簡単すぎても問題ないし、複雑すぎると奇問と叩かれやすくそんなリスクは取りたくない。など考慮していくと、ある程度選択される問題は限られてきます。
例えば、数字が絡む問題や、特別な例外があるパターンなど、これらは非常に好まれます。
どんなテストでも自身が出題者の目線になることは非常に重要です。
⑦同じ問題集を繰り返す 15%
上記の問題集を何回も繰り返し85%以上は正解できるくらいまで持っていきましょう。正解の選択肢を選ぶだけではなく、他の回答が何故間違っているのかも把握している前提です。
(8)問題集一問一答など 15%
ここまでの内容の記憶呼び起こし作業+過去問演習を繰り返せば、すでに大体合格ラインにいくと思います。ただ本番に最大限出し切る自信がない人は合格点の1、2割上を取れるようにしておきたいですね。
ここでは解説は薄くて良いので問題量で勝負している教材を選びましょう。重要部分の単元や項目は上記の問題集とかぶっている内容もたくさんあると思います。復習がてら&自信つけがてらに解いていき、問題数多い分ややニッチなところも含まれております。この+1、2割となるマイナー部分もおさえておきましょう。同じくこの問題集も85%くらい正解なるまでは同じ一冊で行いましょう。
⑨過去門をひたすら行う。
歴史が深い試験こそ過去問題からの焼き回し問題の出題は多いです。過去問をやった量と合格率は比例するといっても過言ではありません。
全体がどんなのか把握するために1回目の過去問はステップ⑤くらいで行っておくことをおすすめします。
また答合せ時は、しっかりと今までの参考書や問題集の解説も見ながら進めましょう。
記憶力を格段に向上させる方法
資格勉強の一連の流れの解説は以上ですが、余談として、より記憶をしやすくする手段について記載していきます。
まず並みの資格勉強レベルでは生まれつきの記憶力の差などは全然影響しないと思っています。取り組み方次第です。
記憶とは何回触れたかの回数なので、毎回じっくり覚えるのではなく早く何周もまわしていきましょう。寝る前にやり、朝に復習は最も綺麗な流れです。時間帯はともかく前日やったことを翌日に5分でも復習できると執着度は大きく変わります。
あとコツとしては、どんな分野の内容もカテゴライズしてまとめて記憶していきましょう。各項目で覚える項目が何個あるか、このパターンのときはこうだなと同類項をまとめていくなど。
とにかく記憶をたたき込む作業ではなく、呼び起こす作業が1番重要です。
教材選びは大切
上述したように何回同じものに触れられたかが重要なので、多くの参考書や問題集をやり込む必要はありません。特に重要ポイントは決まっているので、参考書なんて本当にどれも記載している内容はほぼ同じです。途中で参考書は変えたりなどということは最も避けたいところです。
最初からしっかりと自分が1番見やすいと思う参考書は吟味して選びましょう。ある程度人気どころの参考書なら間違いはないと思うので、自分にとって見やすいかどうかに尽きます。
以上、一般的な資格勉強方法についてまとめてみました。
自身が体験したものは実際に、おすすめの参考書なども織り交ぜながら別記事で記載していきたいと思います。