【2020年】ITパスポート試験とは?難易度や合格点を徹底解説

投稿日:2020年5月20日 更新日:

IT系知識の導入編とも言えるITパスポート試験は、毎年8万人以上もの方が受験する人気な国家試験です。

ITパスポート試験で得る知識は、技術的な話のみではなく、ITを用いた戦略の敷き方や開発の進め方といった組織論など経営全体視点の話も多いので、実際のIT企業での働き方のイメージもつけやすいです。資格としてのみではなく、知識としても実践考慮されておりIT系の導入編としておすすめです。

ITパスポートの勉強方法とおすすめテキストはこちらで紹介しています。

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ITパスポートとは

ITパスポートとはWeb系知識を学習するための導入編的な試験です。正式には下記のように定められています。

ITパスポート試験は情報処理技術者試験の一試験区分であり、「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家試

ITパスポートは独立行政法人であるIPA(情報処理推進機構)が運営する国家試験であり、IT系の基礎的な知識を保持していることを証明できる公式な試験です。ITを活用するすべての社会人・学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる資格と発表されています。

ITパスポートのメリット


ITパスポートのメリットを対外的な証明のためと実際の知識ベースの両方の観点で紹介します。

①対外的な証明

事務職採用の就職には有利に働きます。総務など事務の方はパソコンを使うことが必須で、国家試験を通して最低限のパソコン操作やインターネットの仕組みが分かっているとみなされることは強みです。ITスキルによって、仕事の効率も変わってくるところなので有利に働けます。

一方で正直に言うと、エンジニアやバリバリのIT系職種への就職には有利に働くことは少ないです。初心者にとっては初めての概念も多い一方で、エンジニアとして本格的に働いている人からすると当たり前すぎる内容だらけなので、ITパスポートをアピールしても特に意味は大きくないです。

②実践的な知識

対外的に証明する国家試験通過だけでなく、実際の知識としての機能もITパスポートは強いです。これから新たにIT業界で働くことになった人や、Web部門への理解を深めたい人の学習導入編としておすすめです。

テクノロジーに特化した話のみではなく、開発の進め方など実際のIT企業での働き方に関しての考察も多く、実践的な知識に重きが置かれています。Webディレクターなど非エンジニアで、エンジニアとの円滑な会話を望む人には、最低限の知識習得として非常に良いツールです。

ITパスポートの合格点


ITパスポートの合格点は合計点数のみではなく、各分野別の点数も加味されます。試験内容の詳細は下記で解説しますが3種類の分野から構成されます。

ITパスポート試験はストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野がある

ITパスポートの合格基準は次の2つを満たすこととなります。

試験全体1000点中600点以上を取得

3分野それぞれで30%以上の点数を取得

合計で60%以上を取得することが合格点数なのですが、分野別に偏った取り方をしてもいけず、全ての分野で最低限30%は点数を取る必要があります。

ITパスポートの合格率

ITパスポートの合格率は50%前後です。難易度としては、国家試験の中ではもっとも簡単なレベルといえます。情報処理やPC自体の初心者の人でも、ほとんどの方が独学で合格可能です。2018年度の合格率は51.7%で直近8年間のなかで1番高い合格率でした。

ITパスポートの合格率の推移

2018年度:51.70%
2017年度:50.40%
2016年度:48.30%
2015年度:47.40%
2014年度:47.90%
2013年度:47.60%
2012年度:41.00%
2011年度:51.10%
2010年度:47.40%
2009年度:59.40%

ITパスポートの難易度

受験する人はエンジニアなど専門職の人ではなく、これからITに触れていきたいとったWeb初心者の方が多く、その母数のうち50%前後の合格率なので難易度自体は本当に高くないです。

人気の資格で例えると完全初心者な状態での簿記3級の難易度と近しいくらいです。

試験もパソコンで行われるので、パソコン自体の操作に慣れていない人からすると難易度は高めです。情報処理の基本情報を知っている方や、Webサービスの開発に関わっている方などは既に抑えれている情報も多く、ITパスポートの難易度はかなり低く感じます。

ITパスポートの勉強時間の目安


普段からパソコンを使っている人だと、情報処理関連の知識はない初心者でも、ITパスポート試験の平均的な勉強時間は80時間とみるとよいでしょう。

IT業界に属している方だと10時間ほどの勉強時間でITパスポート試験に合格する人もいますが、そもそも四択のマーク式問題で6割基準ということもあり運で受かることもできるので、そんなに参考にしないでおきましょう。一般的には80時間ほどの勉強時間を目安にして学習すると、しっかり知識としても身につけられるでしょう。

ITパスポートの試験内容

ITパスポートの試験内容は以下の3テーマに分かれます。

・ストラテジ系(経営全般):35問程度

・マネジメント系(IT管理):20問程度

・テクノロジ系(IT技術) :45問程度

各分野の特徴や問われる知識内容はこのような感じです。

ストラテジ系とは

企業活動や法務、経営、そして企業のシステム戦略について問われる分野です。

マネジメント系とは

システムやソフトウェア開発プロジェクトのマネジメント方法についてを問われる分野です。

テクノロジ系とは

ITの基礎となる数学からPCの仕組み、セキュリティ、ネットワーク、データベースまで、IT技術に関して問われる分野です。

ITを用いた事業・会社内で働いていくことを前提としているので、小難しいテクノロジーの話のみに特化してはおらず、IT企業開発の進め方や組織論、経営的戦略のなかのシステムの位置付けといった全体像を捉えて話が多いです。実際に働く上でのイメージはつきやすいです。

ITパスポート試験の概要


ITパスポートは試験の受験方法や、試験形式が他の国家試験と比較しても特殊です。ITパスポート試験の申込方法から試験概要までまとめて紹介します。

ITパスポート試験概要:試験時間と問題数

試験時間は120分です。
すべて四肢式のみで、問題数は全部で100問です。

ITパスポート試験概要:出題形式

CBT方式で行われます。CBTとはComputer Based Testingの略で、パソコンを用いたテストのことです。鉛筆すら不要です。

受験会場ではパソコンが設置された席に案内され、受験番号とIDを用いてログインします。開始時間になったら1問目が始まり自分のペースで次の問題へ進んでいきます。

最大の特徴が合格発表のタイミングです。リアルタイムで採点が行われ、試験終了後に即座に合否発表がパソコン上でされます。

ITパスポート試験概要:試験日・試験会場

ITパスポート試験は1ヶ月に1回以上はあると考えてokです。各都道府県内に一ヶ所以上、全国各地に計100ヶ所以上の会場が設けられています。基本的には各都道府県内で月に1回以上は試験が開催されるようになっています。東京都など人口が多い場所だと月に2~4回ほど試験が実施されます。

ITパスポート試験概要:受験料

5,700円(消費税込み)です。一度支払ってしまったら、払い戻しは不可なので注意です。
翌月試験日に変更ということもできません。

ITパスポート試験概要:受験条件

ITパスポート試験の受験条件は一切なしです。年齢制限もなく、子供でも何歳でも受験可です。

ITパスポート試験概要:申し込み方法

ITパスポート試験は試験日が多く、さらに申し込み方法も他の国家試験よりゆるいです。申し込み期間は試験日の3ヶ月前から前日まで、いつでも申し込み可能です。

但し、希望試験会場の席が空いている場合のみ申込可能となるので、念のため早く申し込みをしておくことをおすすめします。申し込み可能範囲が広いので、油断して忘れないようにしましょう。頻度は多いので実際満席は少ないです。

実際の申し込み方法の手順は下記です。

1.利用者IDを登録
利用者ID登録ページ】にて自身のIDとパスワードを発行します。自身のマイページへのログインの際に必要となります。

2.利用者メニューを表示し、「受験申込」を選択。

上記ページから進んでいき、各項目を選択していきます。

3.希望の地域・試験会場・試験日・試験開始時間を選択。

4.支払い方法を選択し、申し込み完了です。

ITパスポート受験料の支払い方法は、クレジットカード、コンビニ決済、銀行振込から選択可能です。

5.メールで届く確認表を印刷

申込完了後、メールで確認票が送付されます。自分でダウンロード&印刷して当日試験会場にも持参します。ちなみに受験票の郵送などはされません。

ITパスポートの勉強方法

ITパスポートは、まったくのパソコン初心者でも独学で合格です。独学での勉強において、参考書・問題集選びが非常に重要となります。ITパスポートは過去問も公開されており、過去問も徹底的に解いておきましょう。

詳細な勉強法とおすすめ参考書紹介はこちらの記事にまとめています。

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ITパスポートのおすすめ参考書

ITパスポートのおすすめ参考書の各詳細は上記記事に記載しておりますが、おすすめ参考書・問題集をピックアップして紹介します。
【ITパスポートのおすすめ参考書】

イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室

かんたん合格 IT パスポート教科書 平成30年度

キタミ式イラストIT塾 ITパスポート 平成30年度

【ITパスポートのおすすめ問題集】

栢木先生のITパスポート教室準拠 書き込み式ドリル

かんたん合格 ITパスポート過去問題集

ITパスポート パーフェクトラーニング過去問題集 

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ITパスポートの次の上級資格

ITパスポートはWeb系知識の導入編となる試験と繰り返し述べましたが、ITパスポートの知識をより深掘った次の上級資格は下記となります。

レベル1:ITパスポート
レベル2:基本情報技術者試験
レベル3:応用情報技術者試験

さらにその先は各専門分野の上級資格となります。例をあげるとこの辺りの試験がありますが、実はテストだけでなく実務経験を認めてもらう必要もあります。

・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト試験
・システムアーキテクト試験
・ITストラテジスト試験
・プロジェクトマネージャ試験
・ITサービスマネージャ試験
・システム監査技術者試験
・情報セキュリティスペシャリスト試験

ITパスポート試験難易度のまとめ

ITパスポート試験についてまとめました。初心者のWeb系知識導入編としておすすめな試験です。難易度は低めで比較的少ない勉強時間で取得できるわりに、国家試験ということで公式に認められることで有利に働く点もあるお得な資格です。

知識の網羅性が広いのでWeb関連に携わる方の導入としては良い知識となるでしょう。

ITパスポートの勉強方法と参考書はこちらの記事で

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