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旅行業ビジネス 訪日旅行

訪日外国人旅行者数の上位1~15位の国別市場分析(前半)

投稿日:2017年8月18日 更新日:

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2016年についに訪日旅行者数が2000万人を突破し、インバウンド市場が伸びていることは明確です。全体数として物凄い勢いで成長していますが、国別にどのようなシェアを占めて、どれほど伸びているのか各国の訪日における定量的データを分析しています。

また訪日観光のマーケティングといっても、ターゲット国により大きく特性が異なり施策やもてなしを変化させる必要があります。故に各国の定性的データもできる限り記載していきます。

2015年の訪日旅行者数が多い順に
中国、韓国、台湾、香港、タイ、アメリカ、オーストラリア、シンガポール、マレーシア、フィリピン、英国、カナダ、フランス、インドネシア、ベトナムの15ヶ国を分析していきます。

当記事ではベスト8までを説明。
ベスト9位~15位はこちらの記事で。

※数値データは2015年、観光庁実施の訪日外国人によるアンケート(標本4万件)結果を基にした統計データ。

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中国

基本的な数値データ

この段落の要約

中国が訪日全体の人数25%、消費額は40%を占める。
1回目の人が多い、団体ツアーが多い。基本的に消費額高く買物代非常に多い。 

2015年 499万人 前年107.3%増 シェア 25.3% 順位 1
旅行支出/人 283,842
平均泊数 12.7
旅行消費額 14,174億円 シェア 40.8% 順位 1
 
◎訪日人数 年間推移  
◎月別データも参照
2014.2015年の伸び率が80%、100%とすごい上昇率
7.8月が特に多くて、6.9.10月も次に多い水準
 ◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
1人当たりの旅行支出がとても高い
平均泊数も長め
 
◎来訪目的
◎来訪回数
1回目が圧倒的に多い
 ◎同行者
家族での旅行がやや多め
 
◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
団体ツアーが多い
観光だけで見ると半分以上が団体ツアー
◎滞在日数
◎旅行支出/内訳割合
全項目で全体平均を上回っているが圧倒的に買い物代が多い。

◎購入単価/購入率
カメラ・ビデオカメラ・時計、電気製品、化粧品・香水、医薬品・健康タブレット・トイレタリーの購入率が高く、購入金額も非常に高い。
和服の購入金額も高い、購入率もやや高め
 
◎旅行情報源
個人のブログの比率が少なく、他は全体通り
自国の親族・知人、旅行会社ホームページが多い
 
◎満足度
全体傾向と同じ
◎各都道府県の訪問率あり
東京、千葉、神奈川は多め。初めての人多いから。
山梨と静岡と愛知が非常に多い
大阪、京都も多い
九州は少なめ、沖縄は5%と標準
 
◎数値データ要約
初来訪者が 63%を占める。団体ツアーが 43%と調査対象の国籍・地域の中で最も高い。
買物代が平均16 万円超と高く、旅行支出総額の 57%を占める。買物場所は「ドラッグストア」が多い。
「化粧品・香水」や「電気製品」を満足した購入商品として選択する人が多い。
 
▼GDP/人口/旅行者人数
GDP世界2位。旅行者人数は8%しかいないが1億人超え。そのうち、訪日は5%。 

ビザや法律面について

この段落の要約

所得制限の基準が下げられるなど、ビザ緩和はどんどん進んでいる。
緩和されているが、ビザ制限は未だ他国よりは厳しく団体ツアーが多い。
資産照明が必ず必要。
資産制限低くなっても、飛行機とホテルを国指定の旅行会社で取得する必要は残る。
数次ビザの2回目以降の人のみ、個別手配可能。
大体も個人1回目も指定旅行会社を通す必要あり。

中国(香港、台湾を除く)は査証(ビザ)免除の対象とはなっていないため、中国籍の方の日本訪問には、その日数に関わらず事前の査証(ビザ)取得が必須。
一般に「観光ビザ」と呼ばれるものは、正確には短期滞在査証(短期滞在ビザ)のことである。
中国からの訪日観光は、従来は団体観光か家族観光ビザに限られていた。しかし、2008年10月に観光庁が発足して以降、一気に中国個人観光ビザが解禁に向けて動き出した。
中国人が経済力をつけてきたということにも起因している。
代理申請資格を得た中国の旅行社が、年収や犯罪歴の有無などを調べ、「失踪の恐れのない十分な経済力のある中国人」であると旅行者の身元を担保し、絞り込まれた対象についてさらに在外公館のフィルターをかけ、ビザを発給するしくみ。年収25万元以上という目安があるものの、実際これに満たない場合でも保有資産や社会的地位などから総合的に判断する。ビザの申請には、財産証明や預金証明の提出が要求される。また、出国の際には出国保証金として5万元もの預り金を用意。
2010年7月、条件が10万元(約130万円)へと大幅に引き下げ、それまでの10倍の1600万世帯が対象になるとされる。

▼中国向けのビザ発給要件の緩和・・・2015年1月19日実施

①商用目的の者や文化人・知識人に対する数次ビザ
◎商用:訪日渡航要件廃止、文化・知識人:身元保証書等省略◎沖縄・東北三県数次ビザ(※)の発給要件の緩和
 (過去3年以内に訪日歴のある者については経済力の要件緩和)
 最初の訪日時に沖縄県または東北三県(岩手、宮城、福島)
 のいずれかの県に1泊以上することを条件に発給。
◎訪問先条件がない数次ビザの新導入(相当の高所得者対象)
 
▼2016年1月にさらに緩和
中国人の個人観光客については年収25万人民元(約430万円)以上で最初の訪日時に沖縄県または東北三県(岩手県、宮城県、福島県)のいずれかの県に1泊以上するものに限り数次ビザ(複数回入国ビザ)が発行されていたが、新たに緩和された要件では年収25万人民元未満の場合でも過去3年間に日本への入国履歴があれば数次ビザの取得が可能となったほか、年収25万人民元以上の人々については上記の入国地域の制限も撤廃された。
今回の申請条件緩和により、中国人観光客のビザ申請はより容易となり、これまで日本に入国歴(旅行や遊学など)がある人であれば誰でも数次ビザを申請できるほか、日本にいる親族を訪問するための親族ビザも緩和対象となり、数次ビザが発行されれば有効期間内に何回でも入国できるようになった。

外務省は3.11の震災以降、日本、特に東北地域に訪れる外国人観光客が大幅に減少する中で特定地域の経済復興を目的として入国地域制限付きの数次ビザ発行を開始した。しかし、このビザを取得した観光客の多くは東北地域にとどまることなくすぐに東京や大阪などの主要都市に移動する傾向が著しく、期待する効果をなかなか得られなかった。

原則、ビザ申請は資産照明などが必要。
シングルビザの申請については最近米国やヨーロッパへの渡航歴のある人や、医者や弁護士などの高所得者は個人資産証明の提示は免除となる。また、それ以外の人は平均5万元前後の資産証明が必要となり、独身女性の場合は20万以上が目安となる。

ビザを取得するには旅行会社を用いる必要あり ※下記参照
数次ビザの申請については、年収10万元以上20万元未満の場合は航空券情報、沖縄もしくは東北地方(岩手、宮城、福島)での宿泊予約情報の提出、在職証明、年収証明、個人納税証明(直近1年間の納税額3000元以上)が必要となり、年収20万元以上の場合は在職証明、年収証明、個人納税証明(直近1年間の納税額22000元以上)が必要となる。

旅行予約サイト・同程旅遊網を例にとると、現在日本旅行の商品は主に、団体旅行と個人旅行に分かれている。団体旅行は旅行ルートが固定されており、団体観光ビザの手続きが必要。個人旅行の場合は、個人観光ビザの手続きが必要。しかし、仮に個人観光ビザを取得できても、日本旅行は真の意味での「自由」にはならない。

日本大使館の公式サイトを見ると、「当館における査証(ビザ)申請は原則として当館指定の代理申請機関を通じて行う」こととなっている。これは、その他の国や地域と異なる点だ。サイトを見ると、これらの代理申請機関のほぼすべてが旅行会社だ。代理申請機関の一つである中国旅行社総社の関係者は、「当社を通じて日本の個人観光ビザを取得する場合、ホテルと航空券が固定される」と述べた。
2015/1からの新制度であっても観光客は代理申請機関を通す必要があり、旅行中の航空券とホテルをすべて予約する必要があることは間違いないという。
現状の中国ビザのルールまとめ

この段落の要約

団体ビザの方が基準低く、楽だから団体が多い。
個人観光ビザ(一次ビザ、数次ビザ)の基準もどんどん下がってきてはいて増えている。
個人観光ビザでも旅行会社を通して手配する必要あり(数次ビザは一回目だけ旅行会社を通す必要あり) ※指定された旅行会社数社
数次ビザ持ちで2回目以降の訪日旅行の人は個別手配で訪日可。

1 団体観光 
 中国人の訪日観光は,基本的に,中国の関連法令に基づく「団体観光」の形式をとる(滞在期間は15日以内)。
 中国国内の旅行会社が主催する添乗員付きのツアーに参加して訪日する場合は,旅行会社を通じて団体観光ビザを申請。ビザ申請人が用意する書類は,中国国内の旅行会社に問い合わせ。
団体観光では,添乗員なしの自由行動は認められていない。
 
2 個人観光 
 少人数で自由な観光をしたいとの要望に応じ,団体観光の形式によらない,個人観光客向けのビザを発給。個人観光では添乗員の同行は不要です。一次ビザと数次ビザがあるが,いづれも旅行会社を通じてビザを申請。数次ビザについては,1回目の訪日の際の旅行日程の管理及び宿泊先の手配を旅行会社が行う。ビザ申請人が用意する書類は中国国内の旅行会社に問い合わせ。
 (1)個人観光一次ビザ
  ビザ申請人が一定の要件を満たす場合に,「団体観光」の形式をとらなくてもビザを発給(滞在期間は15日又は30日以内)。 ビザ申請人の方は,予め旅行日程を作成の上,中国国内の旅行会社に旅行の手配を依頼し,旅行会社を通じてビザを申請。
(2)沖縄県数次ビザ/東北三県数次ビザ 
 個人観光で1回目の訪日の際に沖縄県又は東北三県(岩手県,宮城県,福島県)のいずれかの県に1泊以上する方に対して,以下の一定の要件を満たす場合に,数次ビザ(有効期間3年,1回の滞在期間30日以内)を発給。ビザ申請人の方は,予め旅行日程を作成の上,中国国内の旅行会社に旅行の手配を依頼し,旅行会社を通じてビザを申請。2回目以降の訪日の際は,旅行会社を通じて旅行を手配する必要はなし。

 対象者は以下のとおり。
(ア)十分な経済力を有する者とその家族
(イ)過去3年以内に日本への短期滞在での渡航歴がある者で,
   一定の経済力を有する者とその家族
なお,平成27年1月のビザ発給要件緩和により,上記(イ)の要件が追加され,これまで家族のみでの渡航は認めていなかったが,家族のみでの渡航も可能となった。これに伴い,滞在期間はこれまでの90日から30日に変更された(緩和以前にビザの発給を受けた家族の方は,今後,家族のみの渡航も可能となる)
 
(3)相当な高所得者用数次ビザ 
 中国人個人観光客で,「相当の高所得を有する者とその家族」に対しては,1回目の訪日の際における特定の訪問地要件を設けない数次ビザ(有効期間5年,1回の滞在期間90日以内)の数次ビザを発給。
 ビザ申請人の方は予め旅行日程を作成の上,中国国内の旅行会社に旅行手配を依頼し,旅行会社を通じてビザを申請。2回目以降の訪日の際は旅行会社を通じて旅行を手配する必要はなし。
 
※日本在住の親族や知人を訪問する場合は、別の方法。

旅游法

この段落の要約

賄賂によるショッピング誘導などを禁止にする法律。
ツアーの品質向上、日本の魅力は伝えやすくなった。

2013年10月1日から中華人民共和国「旅游法(旅遊法)」が施行される。今までの中国には、狭義の意味でも法律である「旅行業法」はなく、法的効力のある行政関連の「旅行社管理条例」が存在していた。今回の旅游法の制定は単なる「旅行社管理条例」の改正ではない。現状の中国旅行マーケットの仕組みが根本から改変され、現地中国旅行社としては造成するツアー内容や価格の変更を余儀なくさせられる。
 
(1) ツアー行程へのショッピング店の組込み不可
(2) 現地旅行先でのオプショナルツアーの販売不可
中国国内で強く批判されている「強引なショッピングの斡旋」「強制的な現地オプショナルツアー販売」を徹底的に規制する姿勢。  ※もちろん日本以外の行先に関しても同様。
 
『旅游法』が施行されると、そのような旅先でのコミッション収入やオプショナルツアー収入で利益をカバーすることが出来なくなるため、格安団体旅行ツアーの基本価格を大幅に値上げせざる負えなくなる。
 →だが本来の日本の良さをより出せるようになり、リピーター増につながり得る。
 
ショッピングについてであるが、現状の団体客が買い物を強いられている不適切な免税店(法外なショッピングコミッションを旅行社に支払って半ば強引に誘客、押し売りをしているようなお店)から、日本人からも評価の高い優良な百貨店、商店街店舗、ショッピングセンター、アウトレット、ディスカウントストアー、家電量販店、ドラッグストアーで購買することが増える。

 これは、日本のインバウンド業界にとっても、顧客にとっても良い環境になっていくことは明白である。今年8月に設立されたばかりの『ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO)』にとって大きな追い風になりそう。
 
  次に、観光地・観光施設については、旅行社への集客手数料が高い観光施設から、日本国内でも人気のある観光地や観光施設や、特徴のある日本独自の美術館、博物館、科学館、体験施設への訪問が増える。本来、日本が誇る観光名所へ誘客が増えることによって、日本観光のイメージアップが図れるためリピーターの獲得も期待できる。
 
  そして、何よりも大きな変化としては、価格志向であった団体募集型ツアーから、本来の旅を自分思考で楽しむFIT型ツアーへ大きくシフトする。

中国人のニーズ

▼DBJレポート

【泊まる】
 日本旅館と高級ホテルに宿泊した人/宿泊を希望する人が多
 い。(訪日経験者/日本旅行希望者回答)
 「温泉に是非入浴したい」という人が多く、宿泊施設に「広
 い温浴施設(露天風呂等)」を求める人の割合が他地域と比
 較して高い。(日本旅行希望者回答)
【買う】
 「電化製品」「化粧品、医薬品、日用品」を買いたいと答え
 た人の割合が他地域と比較して高い
 「ショッピングモール」で買い物をした人が多い。
 免税制度、外貨両替、カード決済が今より利用しやすかった
 らよりお金を使うと回答した人の割合が他地域と比較して高。
【旅行地の選定】
  日本旅行を希望する割合が前回調査より8ポイント上昇。 
 「北海道」「富山」を訪れた人の割合が他地域と比較して高。
 「日本でのショッピング」を目的に日本旅行を選んだ人の割
  合が他地域と比較して高い。
【旅行スタイル】
 大人数での旅行を希望する割合が8地域の中で最も高い。
 高級な料理や豪華で快適なホテルでの宿泊を希望する割合が 
 8地域の中で圧倒的に高く、高いお金を払っても上質な旅行
 を希望している。(全員回答)
 日本旅行の情報を口コミサイトで収集した人の割合が他地域
 と比較して高い。
 日本国内での移動手段としてタクシーを利用した人の割合が
 8地域の中で最も高い。

中国本土からの観光客はひとり平均12万円を超える「買い物」費用を用意しており円安や免税制度の整備が中国人観光客の大きな「買い物」需要を生んでいるのがわかる。加えて「温泉」「旅館」「自然・景勝地」にも興味を示しており、ショッピング以外にもひと通りの観光を楽しみたい旅行客が多いことがわかる。一方で韓国同様、日本文化関係の項目の低さも特徴的。

買い物事情

この段落の要約

電化製品・化粧品・薬の買い物が特に人気。ドラッグストア利用が非常に高い。
メンツを大切にし見栄張りである、土産など重要。

人気の買い物スポットはドラッグストアで、訪日中国人の8割が買い物をしている。これは、日本の化粧品類やトイレタリー(シャンプーやリップクリームといった身だしなみ用品)、医薬品の品質が高く評価され、購買意欲が非常に高いことを示している。ビザの関係で日本へ気軽に行けなかった数十年前は、違法の並行輸入業者から購入してまで日本の薬を手に入れたい、というほどに「日本の薬は効き目がある」と評価されてきた。そのため、訪日旅行が手軽になった昨今では、訪日中国人がドラッグストアに殺到するのも納得。
  さらに、「12の神薬」の流行がさらなる後押しをしている。「12の神薬」とは、昨年から中国で人気のSNS「微信」(ウェイシン、英語名:wechat(ウィーチャット)、FacebookとLINEの間の子のようなサービス)で爆発的に拡散され、話題となった12種類の薬のこと。「神」は日本語での「神曲」や「神対応」と同じく、中国語でも「すごい」とか「すばらしい」といった意味で使われている。「12の神薬」は以下のとおり。
 「12の神薬」
サンテボーティエ 目薬 参天製薬
アンメルツヨコヨコ 消炎鎮痛剤 小林製薬
サカムケア 液体絆創膏 小林製薬
熱さまシート 冷却材 小林製薬
イブクイック 頭痛薬 エスエス製薬
サロンパス 消炎鎮痛剤 久光製薬
ニノキュア 外皮用薬 小林製薬
ハイチオールC L-システイン製剤 エスエス製薬
ビューラックA 便秘薬 皇漢堂製薬
口内炎パッチ大正A 口内炎治療薬 大正製薬
命の母A 女性保険薬 小林製薬
龍角散 のど薬 龍角散

現在では中国国内でもこれらの日本製品を買えないことはないが、関税などが上乗せされ、そして物価上昇の煽りをうけて非常に高値で販売されている(たとえば、日本では300円程度で購入できるハンドソープが1000円程度で売られていることも)。
中国人は派手好き、見栄っ張りという傾向があるため、訪日中国人相手にインバンド消費を狙うにはパッケージングを豪華にすることも大切になる。先述の「神薬12」にはリストアップされていないものの、赤くてキラキラしたパッケージングのロート製薬の目薬「リセ」の人気も非常に高い。というのも、単純にパッケージが目に入りやすいということと、「土産映え」するからというのが理由

訪日中の買い物代 161,974円
免税手続きをした人 68.0%
免税品の買い物代 113,435円
買い物をした場所
1位:ドラッグストア:83.6%
2位:空港の免税店:79.4%
3位:百貨店・デパート:74.6%
4位:コンビニ:62.7%
5位:スーパーマーケット:59.3% 

特徴

この段落の要約

灰色収入部分が多く、公式数値として出ていない部分の個人所得も多い。
香港や台湾と同じ休み期間多い。 

▼年中行事
元旦:1月1日~1月3日(3連休)
旧正月:2月8日~13日(7連休)
労働節
5月1日は、インターナショナルレイバーデー(メーデー)。2016年は日曜日と重なるため、翌月曜日が振替休日になり、週末とあわせて3連休
端午節
中国の端午節は旧暦の5月5日。2016年は6月9日にあたる。国務院の通達により翌日(10日)も休日となり、3連休になる。
6月12日は振替出勤日。
中秋
2016年は新暦9月15日(木曜日)にあたり、連休。
 
国慶節
中華人民共和国の建国記念日。1949年10月1日、毛沢東は天安門に立ち中華人民共和国の建国を宣言した。10月1日~7日(7連休※6日(土)と14日(日)は振替出勤日)

 

中国には先進国水準の富裕層が約3000万人、中間層が約1億人いると言われる。途上国水準の中間層は4~6億人と推計されているといい、経済力だけを見ると、日本に来ることができる潜在需要は約4億人にのぼるという。2015年の訪日中国人500万人のうち、レジャー目的は約400万人と見られており、潜在需要の1%ほどにしか過ぎない。
 
▼中国の経済事情
中国はおよそ10兆ドル超のGDPで世界第2位(2014年時点)の経済大国。しかしながら、13.4億人という世界1位の人口のため、1人あたりの名目GDPでは、いまだ世界80位(約80万円程度)に過ぎません。これは日本の5分の1程度で、先進国と呼ぶにはまだ程遠い数字。平均年収で見ても、経済都市の上海でさえおよそ90万、中国全域だと30万超程度しかありません。こんな経済レベルの中国人が、日本に爆買いを目的に観光に来るのはなぜなのか?
 
それは、副業が盛んで「表に出ない金」を持っているからと言われている。副業、というと中国でも真っ先に株や不動産投資などが挙げられるが、それ以外にも本業の合間に別の仕事をする場合も多くある。中国人の元々の気質として、自分にとってメリットがあるかどうかをまず第一に考える傾向にあるので、会社に依存しない。そのため、その会社が気に入らなければすぐ転職するし、本業以外で自分の時間をうまくコントロールすることで副業に励む中国人が多いの。
 
中国では給与や福利などの正常な収入を「白色収入」、賄賂や横領、窃盗・強盗など非合法手段で得た収入を「黒色収入」と呼び、その間に位置する納税・申告されない個人的な収入を「灰色収入」と呼ばれている。この、「灰色収入」が爆買いの源となっているという背景がある。

性格的特徴

この段落の要約

無関係な人には冷たい、強気。女性多め。4〜6日間が大半。
敢えて少し食べ物を残す文化あり。おもてなしされること望んでいる。
15~29歳のミレニアル世代が5割を占める。  

強い行動力を持ち、団体行動はあまり得意ではない
特別なもてなしをされるのが好き
親しい人に対してはとても親切だが、無関係な人には冷たい
頑固なところがあり、自分の言い分をなかなか譲らない
国土の広い中国だけあって地域差も大きく一概には言えないが、日本人よりも強気で、自分の意志を通そうとする人が多いとされている。
 
日本を訪れる中国人は20~40代までの比較的若い層が大半で、男女比では女性が約6割を占めています。滞在日数は4~6日間が約半数を占め、3日間以下の短期、14日間以上の長期日程は少ない。 
1週間未満の比較的短期間の滞在が多く、歴史や文化の体験よりも買物を目的とする観光客が多いのは、アジア各国に共通する点。しかし、台湾や香港、ベトナムなどからの観光客の買物代は6~7万円程度で、中国の半分以下となっている。

また、観光ビザの発給条件が次第に緩和されていることから、個人旅行する人が増加しています。それにより、今後は「深度遊(個人的な趣味趣向にフィットするディープな目的、テーマを持った旅行)」が流行し、リピーターも増えるのではないかと予想される。
 
中国人が海外を自由に旅行できるようになったのは比較的最近のことで、ビジネスや留学を除けば、決められたルートをまわっていく団体旅行が一般的でした。そのため、今でも日本観光では東京大阪間の観光地に行き買い物するルートが主流。
 
しかしながら、現在はそのような定番観光地以外の地域に訪れるケースも現れており、旅行スタイルは多様化している。たとえば、中国のポータルサイト「捜狐(ソーフー)」に掲載された記事では、さまざまな日本観光の見所を紹介。中国文化の影響を受けた寺社仏閣がある京都府やテーマパーク、温泉、グルメに加え、日本の四季が味わえる桜、花火、紅葉なども取り上げられました。買物できるモノだけでなく、体験やサービスで日本を楽しもうと思っている人たちも多くなっている。
 
スイスの金融機関「UBS」が行った調査では、日本が「中国人観光客が再び訪れたい場所」の1位に選出。半年以内に日本を訪れた中国人の約半数が、1年以内にもう一度日本に旅行する予定があるという結果になった。日本のファンになった観光客が、二度三度と訪日するケースも増加していきそう。

▼食文化
食習慣が日本と異なり、中国では冷たい料理は縁起が悪い、体に悪いとされており、好まれていない。そのため、冷めてしまったお弁当は温めて、ビールなどの飲み物は常温で出すべきとされる。また、地域による食文化の差が大きく、味の好みも異なります。自分の好きな味に調整できるように、さまざまな調味料を用意しておいたほうがよい。
しかし、自国にはない食文化を楽しみに訪日している観光客の場合、日本風のやり方で提供したほうが喜ばれる可能性もあり。中国人観光客の中には海外の料理に慣れている富裕層も多く、対処法はケースバイケースといったところ。
 
中国にはもてなす側が食べきれないほどの料理を出し、もてなされる側は少し残すことで満足の意を表すという習慣がある。盛り付けは多めにしたほうが喜ばれると言われている。また、中国では箸に加え、レンゲで食事をとるのが一般的。日本のものとはサイズや形状が少し違うので、用意をする場合は注意。
食習慣に近いところになるが、中国にはお酒は1人ではなく複数人で楽しむ習慣がある。もし中国人観光客からお酒を勧められたとしたら、それはおそらく交流の一部として行っているものなので、断らないほうが喜ばれる

2015年の渡航先では1位は韓国(2011年比12%増)でタイ(同263%増)、香港(37%増)、日本(57%増)、台湾(54%増)の順。
アジア以外では、ヨーロッパ(97%増)が最も多く、北米(151%増)、中東(177%増)となる。アフリカは最も少ないが、伸び率では306%増で最高だった。

▼訪日旅行者の層 
年代別では15~29歳のミレニアル世代が5割を占め、牽引層に躍進。次いで30~44歳が37%で、この2つの層で9割弱を占めるまでになった。45~59歳は10%だった。中国のミレニアル世代について、この世代の海外旅行者のうち66%は高所得者層だという。ホワイトカラーのエグゼクティブや専門職に就いており、さらなる経済力の向上が見込めることから、GFKマーケティングでは彼らが求めていることを理解することが最も重要だと指摘する。
ミレニアル世代は50歳以上の世代よりも意欲的で、自分熱中することにお金を費やす傾向が強いことが判明。自由を大切にし、有意義でワクワクする体験を求める。テクノロジーにも精通しており、ほぼ全員がスマホを所有してSNSで活発に情報交換も実施。団体ツアーではなくFITを望む旅行者としてアプローチすることが重要
日本は選択しやすいデスティネーションとして、その理由を3つ提示した。
1つ目は、日中間の航空路線の拡大だ。LCCも含め、主要都市間だけでなく、地方への路線も拡大したことが、中国人にとって日本はさらに身近な存在になったという。
 
2つ目が多様な観光資源。「日本は、北海道から沖縄まで南北に長く、自然、文化、歴史的な多様性に溢れている。アニメ、ファッション、食などの素材も多彩。こういう国は観光でも人気」と話す。
 
3つ目に挙げたのは、日本政府の観光立国に向けた取り組み。中国市場に向けたプロモーションで日本の露出も増え、観光国としての日本の認識も高まったと評価する。 

中国のSNS分析

この段落の要約

中国特有の禁止が多く、SNSや検索エンジンにも独自性が強い。
ミニブログ微博、チャット形式の微信のシェア大きい。
百度以外にも人気のポータルサイトあり。 

正統派SNS: Renren(人人网)(Facebookの人口普及率:0.07%)
マイクロブログ:Weibo(微博)
写真共有:特になし
モバイルメッセージ:WeChat(微信)
 
中国だけは他の国とまったく異なります。
そもそもGoogleやFacebookすら国の検閲により利用することができないため、中国にはそれぞれの類似サービスが存在しています。
どの様な方法かは分かりませんが、中国人のFacebookユーザーも98万人もいるようなのですが、人口普及率で見ると0.07%しかありません。(もしかすると海外在住の中国人ユーザーかもしれません)
ここ2年はLINEの様なWeChat(微信)が爆発的人気のようですね。
また、中国ではFacebook系のRenren(人人网)よりもTwitter系のWeibo(微博)の方が人気であるという事が分かります。
ちなみに中国人留学生曰くWeibo(微博)がInstagramのような機能も持っているので、写真共有アプリは利用しないそうです。
また、掲示板は天涯という掲示板が人気のようです。

新浪微博(シナウェイボー)
 新浪公司が運営する、微博(中国語でミニブログの意)。短文を投稿できるTwitterのようなWebサービス。5億を越える個人アカウント、100万を越える企業アカウントが登録されている。
 他社による同様のサービスも存在するが、中国国内では「微博」というとそのまま同サービスのことを指すほどの人気を獲得している。現在は「新浪微博」から「微博」に名称を改めた。
 
微信(ウィーチャット)
騰訊(テンセント)が運営するインスタントメッセンジャーアプリ。「LINE」「カカオトーク」のような機能に加え、モバイル決済機能も備えています。登録ユーザー数は5億以上。

騰訊QQ(テンセントQQ) 
微信と同じく、騰訊が運営するインスタントメッセンジャーサービス。中国国内で最も使われているコミュニケーションツールだと言われています。2014年の公式発表によれば、アクティブユーザー数は約8.3億人。メッセンジャー機能に加え、音声チャット、ビデオチャット、コミュニティ機能などを持っています。さらにGoogle Driveのようにデータを共有する機能などもあり、プライベートだけでなく、仕事でもよく利用される。

人人網(レンレンワン)
「人人網」はFacebookの機能を踏襲した、完全実名制のSNS。中国版Facebookとも呼ばれている。1億人以上の中国人に利用されているが、競合サービスに押され、影が薄くなってきている。

中国では、以下のサイトが4大ポータルサイトと呼ばれている。
捜狐(ソーフー)
新浪(シナ)
網易(ワンイー)
騰訊(テンセント)
また、検索エンジン市場で世界第2位のシェアを誇る「百度(バイドゥ)」も利用者の多いポータルサイトとして知られている。Yahoo!のようにTOPページでニュースを紹介する上記の4サイトと違い、Googleのようなシンプルな構成になっている。

海賊版製品が出回っている中国ではSNSの口コミなどを参考にして買い物することが少なくなく、「日本で買うべき商品」などのWebコンテンツも多数存在している。なので、ネット上での評判は売れ行きを大きく左右する。中国人観光客の中には、購入するアイテムのリストを作っている人が少なくない。

中国人向け訪日会社

この段落の要約

訪日中国人の半分はCtripを利用している。

中国最大オンライン旅行会社(OTA)の日本法人・シートリップ・ジャパン
Ctripの詳細は下記ページを参照ください。

訪日中国人の半数がシートリップのサービスを利用しているとされる。
2015年8月、日本のレストラン予約に関して一休と提携。
日本郵便株式会社など4社共同で訪日旅行者向けEC サイト。事前に注文したアイテムを、宿泊ホテルに配送するサービス。
2014年にCtrip Japan設立、日本にオフィスを構えた。中国のOTA企業で初。
日本のホテルについて、「中国人に優しい」レベルを表す「華」マークを。
2015年Ctripで訪日中国人の人間ドック予約可能に 
微領隊、同じ目的地に行くユーザーを出発3日前に微信のグループにまとめる。

 
「Ctrip」は、携帯アプリからは1日7.5億ページビュー(PV)、ウェブからのアクセスは1日5,000万PV。訪日中国人旅行者の半数が「Ctrip」か関連会社の顧客。Ctripは、個人旅行市場で68%と圧倒的なシェアを誇るまでに成長。北京や上海、広州など経済発展著しい沿岸部を中心に2億5000 万人の会員を抱え、2014年には国有の大手旅行会社各社を上回り、中国最大の旅行企業グループとなった。
 
フルスピードの日本に特化した訪日中国人旅行客向けNo.1アプリ『GoJapan(去日本)』
『GoJapan(去日本)』は、ダウンロードユーザー数300,000人超の訪日中国人旅行客向けのNo.1アプリ。日本国内の情報を、グルメ、ショッピング、観光、宿泊施設、生活、娯楽などのカテゴリーに分けて見やすく掲載している。旅行前の情報収集、旅行中の周辺検索、旅行後の情報共有までをカバーする機能があり使いやすく設計されているため、現在でもダウンロードユーザーが増え続けている。   
月2万円で店舗紹介ページに店舗情報を掲載して集客できる
 
現地スタッフによる中国人目線で企画された独自コンテンツを毎日更新
旅行中の周辺検索や翻訳機能、乗換案内など、旅行者にとって便利な機能が満載

韓国

基本的数値

この段落の要約

リピーター非常に多く、3日以内が非常に多い。
個人ブログ参照率非常に高い。買物代は低く重要度低め。
ビザ不要。
航空価格は下落しているなどLCC拡大、日本語学習者増、週休2日制などで増加。 

2015年 400万人 前年比45.3% シェア20.3% 順位2
旅行支出/人 75,169
平均泊数 5.2
旅行消費額 3,008億円  シェア8.7% 順位3
 
◎月別データも参照
 8月、10月、11月が1番多い
◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
 旅行支出と平均泊数がTOPレベルに少ない
 
◎来訪目的
◎来訪回数
10回目以上のリピーターが多い
 
◎同行者
友人の割合がやや多い。
 
◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
個別手配が多い。インターネットが進んでることも理由
 
◎滞在日数
 3日以内がとても多い
 
◎旅行支出/内訳割合
 買物代が非常に少ない

◎購入単価/購入率
 菓子類のみ78.4%と平気より10%以上高い、その他は低く買 
 物自体が少ない
 
◎旅行情報源
 個人のブログ参照率が非常に高い
 
◎満足度
 平均より満足度やや低め
 
◎各都道府県の訪問率あり
 平均と比べて九州への訪問数が圧倒的に多い
 東京、千葉、神奈川などへの訪問率が非常に低い
  大阪、京都などへの訪問率も低い。
 
◎数値データ要約
3 日間以内の短期滞在者が多く、来訪回数 20 回以上のリピーター比率が高い。旅行支出は平均 7.5 万円で、調査対象の国籍・地域の中で最も低い。満足した購入商品では「菓子類」、買物場所は「空港の免税店」を選択する人が最も多い。
 
海外旅行者数は増えてきているが、訪韓者数は減少していっている状況。2016年には海外渡航者2000万人超
出国者数のうち20%が日本に行っている非常に高い割合

▼SNS

正統派SNS:Facebook(人口普及率:24.63%)
マイクロブログ:Twitter
写真共有:Instagram
モバイルメッセージ:カカオトーク
韓国でもFacebookが人気。カカオトークという日本でも利用者のいるサービスだが、韓国では圧倒的な人気。また掲示板はNAVER CAFEというNAVER内の掲示板が流行っている

9/7~9/10は韓国のお盆
2/19前後 旧正月
 
韓国は日本にビザ無しで来日できる。一般の90日以内。
韓国については、2006年3月1日以降、期間限定なしに短期滞在査証免除措置を実施。韓国人へのノービザ措置は観光・商用・通過目的の90日以内の滞在に限る。就業や留学の場合はこれまで通りビザが必要となる。
政治的要素などの反日感情すこしあり
 
▼交通事情
格安ツアーパッケージやLCC、
深夜便の利用や日本と韓国を結ぶ交通機関が発達していることが韓国人観光客が日本に来やすい状況
円安と航空会社間の激しい競争」が韓国発日本行きの航空チケット価格の下落を招いている

▼韓国人観光客の食事についての特徴

 おかずは「おはし」ごはんは「スプーン」
温かい料理はあたたかく。冷めたご飯はだめ。
緑茶はごはんの後
おかわりは無料
スープは絶対必要
キムチは絶対必要
 
▼韓国人観光客に人気なもの
 沖縄(宮古島)でゴルフ
スキー
オルレ(自然を歩くツアー)
温泉
日本のグルメ
ショッピング
日本のドラマ、アニメ、音楽などの「日流」
伝統旅館
アウトドア
レンタカー利用

温泉、日本食、文化、ショッピング、娯楽施設など魅力があふれ、女性や若者に支持されている。

韓国人の特徴

この段落の要約

文化・体験への関心は非常に低い。温泉・マンガへの関心強い。
時期による人数の偏りは少ない。口コミ社会で原発問題へはより過敏。 

▼韓国人の訪日旅行事情
韓国からの旅行客は2~3泊程度の短い期間での訪問が多いため、観光というよりは「日本食・お酒」への興味が、比較的高い割合あり。一方で「旅館に宿泊」「日本の歴史・伝統文化体験」「日本の現代文化体験」「美術館・博物館」は平均と比べても特に低い傾向。日本文化に対する興味の低さが感じられる数字。
 
週休 2 日制の定着や LCC 市場拡大などにより、不景気にもかかわらず成長を続けている。海外旅行が一般化しリピーターが増えるにつれ、旅行形態もパッケージ旅行から個人旅行に移行しつつあるが、日本は特に地理的に近いこと、国内公共交通も安全で発達していること、日本語学習経験者が多いこと、多くの観光地を巡る従来の訪日旅行よりも一定の場所でゆっくりしたいヒーリング旅行ニーズの高まりなどから、日本は特に個人旅行者の割合が高い。
 
他の有力訪日市場同様、日本のグルメ・温泉・ショッピングなどへの関心が高いが、他市場に比べ、滞在日数が短い(3 泊以下)、季節性が少ない(安定した通年需要)、日韓間航空・船舶網の充実(2013年地点で日本の 25 空港・5 海港との間で定期便運航)を背景に全国各地へのゴルフ・スキー・トレッキングなどアウトドアアクティビティや教育旅行・インセンティブ旅行など SIT 需要が幅広い、と言った特徴が挙げられる。

2013 年 7 月の福島原発汚染水問題への過剰な反応など目に見えないリスクや食の安全を脅かす事象(日本産水産物禁輸、米国狂牛病など)への不安が SNSを通じ一気に拡大しやすい社会であり、訪日旅行市場の不確実性を高める原因となっている。ただしリピーター層を中心に不安を上回るバリュー(早割り、特典など)には積極的に反応する性質も持ち合わせており、対円の為替レートにも敏感に反応する。クチコミ社会。

DBJレポートによる特徴 2015年
 安価なホテルに宿泊した人/安価なホテルの宿泊を希望する人の割合が他地域と比較して高い。(訪日経験者/日本旅行希望者回答)

 宿泊施設に「広い温浴施設(露天風呂等)」を求める人の割合が他地域と比較して高い。(日本旅行希望者回答)
免税制度、外貨両替、カード決済が今より利用しやすくなっ ても使う金額は変わらないと考える人の割合が他地域と比較 して高い。(訪日経験者回答)
 「漫画、アニメ、キャラクターグッズ等」 、「食品(酒)」を買いたいと答えた人の割合が他地域と比較して高い。(全員回答)
 行ってみたい日本の観光地のイメージとして「居酒屋」を挙げる人が相応にいる。(全員回答)
 「震災後から、今でも日本旅行を控えている」と答えた人の割合が8地域の中で最も高い。 
 少人数で旅行したいと考える人が多い。(全員回答)
 乗り合いバスを利用した人が比較的多い。(訪日経験者)

訪日旅行への外的な要因

この段落の要約

日本語学習者人数一位。
現地大手EC会社とHISが協同で子会社作成。

▼日本語学習者が世界一位。
日本語を学ぶ学生が増えている。その理由は、日韓交流の増加により日本語が就職に有利と判断され始めていること、日本文化に対する関心が高くなってきていることなどが挙げられる。
 
実際に、韓国の日本語学習者数は約91万人(2006年)と世界の中でもトップで、世界の日本語学習者の約3割(30.6%)を占めていることになる。
「韓流」に対して「日流」という言葉が生まれたほどに、韓国では若年層を中心に、漫画・アニメ・音楽といったポップカルチャーを中心とした日本文化や日本語への関心が高まっている。

▼韓国のLCC
韓国の格安航空会社(LCC)ティーウェイ航空が日本便を就航して2016年で約4年が経過した。同社の特徴は、主要路線に加えて佐賀便や大分便など独自の路線を展開していること。
ティーウェイ航空(韓国)が日本の福岡空港に就航したのは2011年12月。
最初は日本→韓国の方が多かったが2013年に日韓の乗客数が逆転した。2015年も10月までに55万人を超える、韓国からの訪日客の16%超が利用している。

▼HISのINTERPARK JAPAN
HISは韓国・ソウル市に拠点を置く大手EC企業「INTERPARK」と訪日旅行の促進に向けた合弁会社を2016/1に設立。新会社の名称は「INTERPARK JAPAN」。
HISの個人旅行パッケージ「チャオ」と同等レベルの150万人の取扱いを目指す。訪日旅行の分野では、新会社が日本のホテルや観光素材の直接仕入れを行う。その後、INTERPARK社のサイトを通じて韓国発の海外ツアーとして消費者への販売、また韓国の旅行会社に向けたBtoB販売を行う。パッケージ旅行商品も強化していく。韓国の旅行会社では、海外にツアーデスクなどを持つ企業が少ないといい、新会社ではHISが持つ海外拠点でツアーデスクなどを活用。
 INTERPARK社は、1996年に韓国発のネットショッピングモールとして設立されたEC企業。会員数2000万人、1日平均訪問者数230万人、年間取引額は2兆9000億ウォン、月間平均取引数は600万件を誇る。基盤事業は本と旅行で、特に成長事業となっているのが、チケットとツアーだという。「INTERPARK TOUR」では、韓国市場の取扱いで航空券が首位、国内航空券ではシェア50%(海外航空券は11%)。海外ホテルでは20万件のホテルを掲載しており、国内宿泊予約では1位。実績では年平均成長率(CAGR)で20%超を持続し、2015年度の取扱い額は1兆5000億ウォンにせまる。送客数ではCAGR33%となっており、2015年には20万人超となる見込み。早期のモバイル対応。

台湾

基本的数値

この段落の要約

総合消費額は韓国を抜き2位に。女性多い。北海道と沖縄人気。
リピーター多く、団体ツアー多め。4~6日間が7割。買物代非常に少ない。基本的にビザ不要。 

2015年 368万人 前年比30% シェア18.6% 順位3
旅行支出/人 141,620
平均泊数 6.4
旅行消費額 5,207億円 シェア 15.0% 順位 2
 
◎訪日人数 年間推移  
◎月別データも参照
4,5,6,7,10月が多い。1番多いのは7月。
◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
旅行支出は平均より少し低め、韓国よりは高いので総合消費額は韓国を抜く2位。泊数も短い。
女性の比率が高い
 
◎来訪目的
観光目的がとても多い
◎来訪回数
1回目人数少なくリピーターが多い。
◎同行者
家族・親族パターンが多い
◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
団体ツアーが40%越えで多め。
逆に業務だけでみると個別手配がとても高い
◎滞在日数
4~6日間に7割以上
◎旅行支出/内訳割合
買物代がとても少ない

◎購入単価/購入率
医薬品・健康タブレット・トイレタリーの購入率がとても高い
◎旅行情報源
日本政府観光局ホームページも、個人のブログも多い。
パンフレット、専門誌、テレビ番組などオフラインも多い。
基本的に情報収集手段多い 
◎満足度
満足度平均よりも高め
◎各都道府県の訪問率あり
北海道が13.2%と比率高い。
東京、千葉、神奈川などへの訪問率が低い
富山、石川県への訪問率が4%と高い
大阪、京都等の関西への訪問率も低い
沖縄への訪問率も9.5%と高い
 
◎数値データ要約
女性の割合が 55%と高い。滞在日数は「4~6日間」が 7 割を占める。「医薬品・健康グッズ・トイレタリー」の購入率が高く、満足した購入商品割合も高い。買物場所は「ドラッグストア」の割合が高く、86%が利用。
 
▼GDP/人口/旅行者人数
出国者数のうち27%もが日本に来ている
 
主計総処は、出国者数の増加の要因について、経済の発展や所得の増加を挙げた。中華民国(台湾)の1人当たり国内総生産(GDP)は2011年から2万米ドルを超えており、市民がますます生活品質の向上につながる、レジャーや娯楽活動を重視するようになっているため、それに伴う関連支出も増加している
台湾では海外旅行人気に伴い過去6年連続で出国者数が大幅に増加、2015年は過去最高の延べ1,318万人。

▼ビザや法律面
一般的な不要国
台湾については、身分証番号が記載された台湾護照(旅券)所持者に対して短期滞在査証免除措置を実施しています。
商用、会議、観光、親族・知人訪問等を目的とする在留資格「短期滞在」に該当する場合のみで、上陸許可の際に付与される滞在期間は90日が限度となります。
それ以外の目的(就業、留学等)、および90日を超える長期滞在を予定している場合は査証が必要 

台湾人の特徴 

この段落の要約

基本的にビザ不要。テーマパークへの関心強い。
化粧品購入は多め。
中国旅行とまとめて中国経由で来る人もいる。
他人への信頼感が薄め、個人主義。

台湾からの観光客に特徴的なのは「テーマパーク」「旅館に宿泊」に興味を示す傾向が強いこと。台湾に大きいテーマパークが存在しないこともありますが、311震災の際に寄せられた台湾からの大きな支援に応えるため、2012年・2013年と台湾で開かれた「ランタン祭り」の際にはミッキーマウス率いる東京ディズニーリゾートのパレード隊が台湾を訪れたことが台湾で好意的に受け止められているようで、その辺りも影響しているのかもしれません。
ドラッグストア利用(医薬品購入も高い)と、国内の貸切バス利用が多い。テーマパーク需要が強く、旅館欲が高い。
親日国。
使用言語は中国語(繁体字)、台湾語。

▼DBJレポート

【泊まる】
高級ホテルと日本旅館に宿泊した人/日本旅館での宿泊を希望する人が多い。(訪日経験者/日本旅行希望者回答)
宿泊施設に「通信環境の整備(インターネット、Wi-Fi等)」を求める人の割合が他地域と比較して高い。
【買う】
 「化粧品、医薬品、日用品」を買いたいと答えた人の割合が他地域と比較して高い。(全員回答)
 「ドラッグストア」「ショッピングモール」で買い物をした人が多い。(訪日経験者回答)
 免税制度が今より利用しやすかったらもっとお金を使うと回答した人の割合が他地域と比較して高い(訪日経験者回答)

【旅行地の選定】
 「函館」「沖縄」を訪れた人の割合が他地域と比較して高い。 「治安の良さ」 「日本でのショッピング」 をきっかけに日本旅行を希望する人が多い。 (日本旅行希望者回答)
 他地域と比較して、日本各地の観光地を幅広く認知している。  (全員回答)

【旅行スタイル】
 ガイド付きパック旅行を利用した人の割合/希望する人の割合が他地域と比較して高い(訪日経験者/日本旅行希望者)
 日本旅行の情報を個人ブログにより収集した人の割合が他地域と比較して高い。(訪日経験者回答)
 日本国内での移動手段として貸切バスを利用した人の割合が8地域の中で最も高い

▼性格的な特徴

家族親族の信頼感が強い分他人は信頼感が薄い.若い夫婦は共稼ぎが多く子供は祖母,祖父に見てもらって居るケースが多いです。又都会では夫婦は外食が多く妻は家庭料理を余り作らない。
冒険心に富み失敗を恐れない人が多い。個人では成果を出すがチームだと期待する成果が出ない場合が多い。既婚者は夜、奥さんから電話が来ます.単身出張では亭主が一日一回家族に電話をしている人が多い。

外的要因

▼SNS
Facebook、モバイルメッセージングサービスはLINEが人気
正統派SNS:Facebook(人口普及率:65.00%)
マイクロブログ:Twitter
写真共有:Instagram
モバイルメッセージ:LINE

台湾ではPlurk(プルーク)という掲示板サービスも人気
時系列表示されるミニブログ。投稿などで貯めることができる「Karma」(カルマ)というポイントがある。この「Karma」の数値が上がるとそれに対応して、マスコットキャラクターやカラーリングの選択肢が増える。なお、「Karma」は「plurk」を放置すると下がってしまうので要注意。

▼空港
台湾で最も大きくて有名な空港が桃園(とうえん)空港。日本を訪れる台湾人のほとんどは、この桃園空港からやってくる。アジアはもとより世界中の人が利用する国際空港であることも知っておきたいポイント。
訪日台湾人観光客の動向として抑えておきたいのは、中国の空港を経由して日本に来る訪日台湾人観光客が少なからず存在すること。これは中国と日本のダブル旅行をする利用者の多いルート。また、航空運賃を安く抑えられるメリットもある。

訪日台湾人観光客が最もよく利用するのが台北~成田・羽田ライン。羽田空港とちがって、成田空港はバニラエアやエバー航空、ジェットスター・ジャパンをはじめとした航空会社が利用でき人気が高い。

▼ネット環境
台湾ではネットユーザーが1776万人と国民の74%を占め(約2400万人)、2人に1人がスマートフォンを持つほどとなっております。その背景には4G回線(LTE)が整備されて通信速度が格段に早くなったことが要因。
 検索では「Yahoo!」の影響力が高いのが特徴で、「Google」とシェアを二分している。中国本土で圧倒的なシェアを誇る「Baidu」(バイドゥ)のシェアは台湾ではわずか0.1%と中国本土とは全く別のマーケットとなる。インターネット掲示板では台湾最大なのは「PTT(批踢踢)」。

1〜2月(旧正月)、4月(桜需要)、7〜8月(夏休み)、9〜11月(紅葉鑑)に伸びる傾向がある。

台湾向け商品

この段落の要約

日本会社が運営する台湾向け有名サイト・ラーチーゴー。
国内旅行会社が台湾向けに提供するツアーはテーマパーク付多い。

▼ラーチーゴー
台湾人の誰もが知る訪日観光情報サイト「ラーチーゴー」。同サイトを育てあげたのはジーリーメディアグループ。
ラーチーゴーでは、読者と同じF1層の台湾・香港人スタッフが自ら取材・発信する。
台湾・香港という2つの“繁体字中国語圏”をターゲットにして訪日観光情報を提供しており、換言すれば、中国本土などの“簡体字中国語圏”は対象外である。
社員数25人。台湾20人、香港1人、日本4人という構成で、社長以外は25〜34歳の女性。社内公用語は中国語。収益モデルは、広告収入が中心で、2015年度の売上は約3億円の見通し。
 
2011年のサービス開始から4年で月間ページビュー数は120万回、ユニークユーザーは30万人を超える人気サイト。東京、大阪、京都、神戸、和歌山、奈良、東北、北海道、九州、沖縄の8エリア版を展開
Facebookも注力している 

▼山水旅行会社
台湾を拠点に台湾格安チケット手配から、台湾国内旅行、台湾発海外パックツアー、ホテルの手配などのサービスを行っております。日本人スタッフが2人常駐している、 

▼国内旅行会社の商品分析
台湾人に対しては日本企業からの販売も多い 
調査は、旅行会社の団体旅行を利用して訪日する率が高い台湾、香港、中国を対象に、大手旅行会社11社がインターネット上で販売している訪日団体旅行商品を分析したもの。2015年2月下旬に3月出発分、3月下旬に4月出発分の商品情報を収集したもので、収集した商品数は計1502商品(台湾発1046商品、香港発121商品、中国発335商品)におよぶ。
台湾発の旅行商品では、日本での滞在日数が5日間の商品が多かった。ただし、沖縄県を訪れる商品では4日間の商品が主流。特徴的なのは全商品を眺めると47都道府県を網羅しており、中国本土では訪問地に偏りがあるのと逆の傾向を示している。
 
旅行内容としては、テーマパークを訪れる団体旅行商品数が多い。千葉県の「東京ディズニーランド/東京ディズニーシー」と大阪府の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」、長崎県の「ハウステンボス」を合わせると、商品数はおよそ3割。また、花見ツアー、サイクリングや登山、マラソン、写真撮影、四国八十八ヶ所巡りなど個性的な商品が多く、訪日旅行に対して多様なニーズが存在していることを示した

食文化

この段落の要約

食事は非常に重視している。見栄よりも量と質が重要でブッフェなど好き。
舌肥えている人多め。

台湾には「吃喝玩楽(チー・ホ・ワン・ロー)」という言葉があり、これは食べて(吃)、飲んで(喝)、遊んで(玩)、楽しむ(楽)のが好きな国民性を表現していると言われている。また、医食同源の思想の影響もあり、食事は人生で非常に大切なものとされている。食材が健康に及ぼす効能や調理法などを紹介すると非常に喜ばれる。料理は見栄えよりも味や量、品数を重視するため、バイキング、ビュッフェ形式が好まれる。
台湾には生物を食べる習慣がないこと。そのため、苦手な人でも刺身を加熱して食べられる鍋料理は人気メニューのひとつ。薄い味付けが好きな人が多く、すき焼きよりもしゃぶしゃぶのほうが好まれる。また、台湾には宗教上、健康上の理由から肉類を食べない人がいる。かつて牛が農耕のための労働力として使われていた名残から、牛肉を食べられない人も少なくない。
  
冷たい料理、濃い味付けの料理は苦手
箸とレンゲを使って食事する
正座やあぐらをしない人が多く、畳で座るのは不得意
和食好きだが舌が肥えており安くて味気のない物は好まれない
たくさんのお皿で食事を出すと喜ばれるが、見た目が少ないとがっかりされる
 台湾の首都・台北では公共の場所はほぼ禁煙になっているため、分煙したほうがよい

▼注意点
台湾人の多くは中国で使われている漢字(簡体字)が読めない。繁体字のメニューなどを用意したほうがよい
上下関係を重んじ、目上の人がメンツを失う行為はマナー違反とされる。
「分からない」「できない」ことを伝える際に、しかめ面をする習慣がある(不快感を与える意図はない)

旅行博も年に数回行われる
60カ国・地域と観光関連企業約950社・団体が出展する台湾最大規模の旅行展示会「2015台北国際旅展(ITF、台北旅行博)」が2015/11/6、台北世界貿易中心(TWTC)で開幕した。日本からは過去最多の157ブースが出展。

香港

基本的数値

この段落の要約

リピーター率・観光目的としても高い。個人パッケージ旅行率も非常に高い。
リピーター多く関東訪問率低く、沖縄が非常に高い。

2015年 152万人 前年比 68% シェア7.7% 順位4
旅行支出/人 172,356
平均泊数 5.9
旅行消費額 2,627億円 シェア 7.6%  順位 4
 
◎訪日人数 年間推移  
◎月別データも参照
6、7、8、12月が多い
2015年の伸び率、他よりも高い
 
◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
 
◎来訪目的
観光目的の割合が1番高い
◎来訪回数
台湾同様に、1回目が少なく、リピーターがほとんど
◎同行者
家族が多い
◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
業務の個別手配が異常に高い
◎滞在日数
4~6日間がやや多い
◎旅行支出/内訳割合
◎購入単価/購入率
服(和服以外)・かばん・靴の購入率が高い

◎旅行情報源
日本政府観光局ホームページ、専門誌が多い

◎満足度
◎各都道府県の訪問率あり
千葉、東京、神奈川への訪問率は低い
沖縄が14.8%と非常に高い
その他は全体分布とほぼ変わらない
 
◎数値データ要約
リピーター比率が 82%、観光客比率が 88%と、調査対象の国籍・地域の中で最も高い。個人旅行向けパッケージ利用客は 26%と、調査対象の国籍・地域の中で最も高い。満足した購入商品は「服・かばん・靴」であり、購入率・購入者単価も高い。
 
▼GDP/人口/旅行者人数
海外出国者数は人口を上回る。うち17%が訪日。
 
▼ビザや法律面
旅券持っていればビザ不要
香港については、香港特別行政区(SAR)旅券所持者及び英国海外市民(BNO)
旅券所持者(香港居住権者)、また、マカオについては、マカオ特別行政区(SAR)
旅券所持者に対して、短期滞在査証免除措置を実施している。

香港人の特徴

この段落の要約

グルメ・ショッピングへの需要がとにかく高い。高級品より自分用への買物が多い。自国アイデンティティも薄く、文化への興味極端に低い。
エンタメヘの興味は強い。家族での旅行が多め。距離近いのに3日以内の旅行は少ない。

文化意識が少なく、ショッピングの需要が高い。特に服の購入率が高い。
グルメ欲強い、香港は物価が高いので、日本では安く食べられることが魅力
ネット予約や民泊等個別手配の能力は高く自由に回るのを希望
 
年休20日中14日を海外旅行に充てているほどに海外旅行好きの香港人。その中でも訪日リピーターが多く、今後も安定して香港人訪日客は伸びる見通しがある。というのも、香港人にとって日本は、地理的に近いのももちろんのことながら「ハズレが少ない」観光地であるという認識がある。
バーゲンセールのタイミングに併せて訪日する人もいる。
リピーターが多いため、おみやげ品や大きな買い物より、自分のためのちょっとしたショッピングを楽しむ傾向あり。

訪日香港人は植民地としての歴史が長かったため、自国へのアイデンティティ(帰属意識)というものをあまり持ち合わせていない。よって、訪日観光において文化や歴史に対する興味があまりない傾向にある。このような背景とリピーターが多いこともあいまって、おみやげ品や大きな買い物より、自分のためのショッピング、特に服やカバンといったファッションに関する買い物を楽しむ傾向にある。

香港の物価の高さから、日本旅行がリーズナブルに感じることもリピーターを生む要因となっている。香港人はグルメで、日本料理もブーム。街のあちこちに日本料理の看板が見られるようになったが、どこも値段が高い高級店ばかり。日本に来れば、香港だと日本円で1万円を超えるような値段の食事を数千円で食べることができることも香港人にとっての訪日観光の魅力。

香港からの観光客で特徴的なのは中国本土同様の「ショッピング」項目の人気と、「日本食」の圧倒的な人気。香港の観光客には「日本食」「ショッピング」が2大目的と言っていいほど他の項目を圧倒。日本文化への興味が薄いのは中国韓国と同様の傾向。

 
【泊まる】
  ネットで宿泊手配した人の割合8地域の中で最も高い。
  日本旅館に宿泊した人/宿泊を希望する人が多い。
  宿泊施設に「ショッピング施設へのアクセス」を求める人の 割合が他地域と比較して高い。(日本旅行希望者回答)
【買う】
 「食品(その他)」「衣類、バッグ、アクセサリー等」を買いたいと答えた人の割合が他地域と比較して高い。
「スーパーマーケット」「百貨店」で買い物をした人が多い。
【旅行地の選定】
 「福岡/博多」「熊本/阿蘇」「鹿児島」を訪れた人の割合が他地域と比較して高い。 (訪日経験者回答)
「日本でのショッピング」「価格の安さ(日本で購入する商品の価格等)」をきっかけに日本旅行を希望する人の割合が他地域と比較して高い。
【旅行スタイル】
 ツアーガイドによる案内でなく、自由に旅行先を周遊したいと考える人が多い。(全員回答)
 ガイド付パック旅行ではなく、航空機・ホテルの個別手配を利用した人/希望する人の割合が他地域と比較して高い。   
 日本旅館への宿泊のほか、現地の人から借りるアパートへの宿泊を希望する人が比較的多い。

▼香港人の性格的特徴 

植民地としての歴史が長く、中国人としてのアイデンティティは弱い。
自他の国の文化や歴史への関心が弱い一方で、エンターテイメントなどへの関心は強い。
自立心が強く、周囲の意見に左右されない。好みがはっきりしている。
無表情で冷たい印象を受けるが、世話好きな一面もある。
個人主義的な考えを持つ。
損得勘定をする反面、好きなものにはしっかりお金を使う
せっかちで、気が強い。
 
個人主義的な傾向が強いこともあり、団体ツアーの利用率は低く、航空券や宿泊券を個別手配して家族や親族とともに訪日する人が多いのが特徴。3日以内の旅行を行う人は少ない。

外的要因

▼SNS
正統派SNS:Facebook(人口普及率:61.15%)
マイクロブログ:Twitter
写真共有:Instagram
モバイルメッセージ:WhatsApp
香港はFacebookの人口普及率は61.15%で世界トップクラス、アメリカ(55.17%)よりも高い普及率になっています。
WeChatも使用されている。

中国のように2月頃に春節(旧正月)、10月に国慶節の長期休暇に加え、キリスト教徒が多いため、イースター(復活祭)、クリスマス休暇もある。

 ▼言語に関して 
香港の公用語は、広東語と英語。
中国の公用語である普通話(北京語)も中国返還以降の普通語教育や中国本土からの観光客・移民の増加により、以前よりも普及はしている。歴史的背景からまだ抵抗がある人もいる。
教育の中でも北京語が増えている分、英語が減り若年層の英語力は低下している
普通話(北京語)も広東語も、大きくくくれば「中国語」で、両者は、言ってみれば中国語の方言。でも全然発音が違い、異なる言語レベル。
前述の発音の違いの他、同じ中国語でも本土と香港では使われる文字も異なる
大陸では簡略化した「簡体字」、香港や台湾では「繁体字」が用いられる
「観光」であれば簡体字で「观光」、繁体字で「觀光」と表記

▼国内企業の訪日商品分析
香港発の旅行商品では、日本での滞在日数が4~7日間となり、なかでも5日間の商品が多かった。台湾同様に、テーマアークの人気が高く、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)、東京ディズニーリゾートが人気で、さらに富士急ハイランドにも足を延ばしている。

 食文化

この段落の要約

仲間との食事を非常に大切にする文化で、独自のマナーもあり。美食家多め。
買物は中国本土の人並みに多い。

 香港では昼食前の挨拶として「吃飯了馬(ご飯は済みましたか?)」が使われるほど、仲間とともに味わう食事が大切なものだとされています。美食家が多く、栄養バランスの取れた料理を好む傾向もある。
 本来温かくして食べるものが冷えていると、残り物のようなイメージを抱く。ご飯や汁物は冷めないうちに提供すべき。冷たいご飯を詰めたお弁当は、温めてから出したほうが喜ばれるかもしれない。また、冷たい水よりも温かいお茶やお湯を好む傾向もある。これは香港の水道水が衛生面などの理由から飲めず、一度沸騰させてから飲むのが一般的なため。
 
中国風で欧米風な香港の食事マナー
中国の一部でありながらイギリスの影響を深く受けている香港のマナーは、あるところでは中国風で、またあるところでは欧米風。
 
食事中の喫煙を嫌がる
中国人はタバコ好きが多いのが、香港では欧米のように分煙が徹底されている。
 
食事の済んだテーブルをあえて汚くする
食後のテーブルの上に食べかす、ぐちゃぐちゃにしたナプキンを置く習慣があるため。「きれいにするほど余裕が無いほど、食事を堪能した」という好意的な表現だと言われている。家庭やレストランでは使い捨てのテーブルクロスを使っている場合もある。

▼買物文化

買物は中国本土の人並みにする
訪日香港人観光客は百貨店やデパートで買い物する人が74%と高級志向
訪日香港人観光客はおみやげ店で47%、空港免税店では57%が買い物している。買い物代金の決済方法は現金が97%、クレジットカードは51%ほどの訪日香港人観光客が利用している。デビットカードはあまり利用されていない。

ビジネス状況

この段落の要約

レンタカーを非常に好み、香港人向けレンタカー市場大きい。
同じ繁体字なので台湾と香港はセットでマーケティングされること多い。
台湾と香港は繁体字が同じなので一括りのマーケットとした事業多い。

レンタカー観光を好む訪日香港人観光客
日本政府観光局(JNTO)香港事務所では、訪日香港人観光客のレンタカー観光好きに目をつけてレンタカー利用促進のプロモーションを2012年から開始。
訪日香港人観光客がレンタカーが好きな理由として、個人旅行が多くリピーターも多いことから「好きな場所に観光できる」ことと、香港の狭い国土はドライブには向かないため、日本でドライブを満喫したいという訪日香港人観光客も多く。

▼レンタカービジネス『Rail&Drive』に学ぶ対策事例
ニッポンレンタカーは訪日香港人観光客のレンタカー利用の高さと鉄道旅行を好む傾向に着目し、ドライブと鉄道旅行を組み合わせた『Rail&Drive』という香港人に特化したプロモーションを展開。訪日香港人観光客の旅行スタイルが日本企業の新たなサービスを生み出し、それが諸外国の訪日外国人観光客にも波及していくという好循環。

▼台湾・香港向けポータルサイト「東京攻略」

2016年1月、株式会社あとらす二十一(以下、あとらす二十一)は、台湾・香港からの訪日旅行者向けに東京周辺の観光やショッピング、グルメに関するさまざまな情報を、中国語繁体字で紹介するポータルサイト「東京攻略」を公開
2015/7に、日本在住の中国人が、東京周辺の観光やショッピング、グルメに関する情報を紹介するポータルサイト「東京攻略」を公開
 
台湾・香港からの旅行者は、訪日前に主にインターネットを利用して情報収集を行っており、ショッピングに関しては多くの人が事前に「買い物リスト」を作成している。その情報源は、検索エンジンで調べて見つけたブロガーの記事や、ソーシャルメディアにおける口コミ情報が中心となっており、知りたい情報が体系的に整理されていないため、多くのネット上の情報の中から自分自身で信頼できる情報を探さざるを得ない状況。
 一方、台湾・香港からの訪日旅行者に対してプロモーションを行いたい日本の企業にとっては、訪日旅行に特化したWebメディアが台湾・香港では少ないため、多くの企業が自社の商品や店舗を効果的にPRできる手段を模索している状況。

▼訪日.com

香港・台湾に向けた宿泊検索ツール。多言語翻訳機能で宿泊先検索ツールとして海外で好評を頂いています。主に個人向け旅行者の検索ツールとして活躍している。
yahoo雅虎香港(香港)
  —香港で90,2%以上の方が使用しているブラウザ
 【キーワード検索】 訪日旅遊=訳:日本旅行 2位★2016/1/10現在
 
yahoo奇摩(台湾)
  —台湾で85,6%以上の方が使用しているブラウザ
【キーワード検索】 訪日旅遊=訳:日本旅行 1位★2016/1/10現在

運営会社:TGカンパニー
多言語翻訳プロデュース(英語・中国語対応)なども行う

▼人気のポータルサイトは以下の通りです。
Yahoo!雅虎香港
新浪香港(シナホンコン)
Yahoo!は日本でもお馴染み。「新浪香港」は、中国で人気のあるポータルサイト「新浪」の香港版

▼ラーチーゴー

親日家が多い台湾、香港に照準を絞り、日本観光情報サイト「樂吃購」を運営。同サイトは台湾での知名度ナンバーワンで、流行に敏感な20〜34歳の女性を中心に月40万人が閲覧するほどの人気という。
ジーリーメディアグループ
 基本的な観光情報に加えて、百貨店やドラッグストア、地方自治体などのスポンサーの商品や店舗、キャンペーンも紹介しています。日本の情報をそのまま中国語に翻訳するのではなく、台湾人の「知りたい」情報に変換するため、台湾人ライターが日本各地を取材し、広告と受け取られないよう配慮しています。ガイドブックに掲載されない日本の実用的な情報も掲載し、サイトの集客力を高めている。
月間PV数が220万以上、ユニークユーザーは50万以上で、一般的な観光情報サイトの枠を超えるまでになった。41万人以上の台湾人アクティブユーザーを抱えるフェイスブックページを軸にした広告効果の高さが強み。台湾の方は自分のお気に入り情報はどんどんシェアしてくれるので、その何倍もの視認効果がある。北海道、東北、東京、大阪、京都、神戸、和歌山、奈良、九州、沖縄の10エリア版を展開している。

▼博報堂と中国企業Cybermart Groupと共同開発

 『CyberGO』は、中国、台湾、香港から訪日する観光客にスマートフォンアプリを通じて家電量販店、飲食店、ドラッグストアなどの店舗情報と割引クーポン等を提供することで、観光客の店舗への来店促進と購買促進を同時におこなうソリューション。観光客へのWi-Fiルータの無料貸出とアプリダウンロードを組み合わせることで、観光客数千人。

  『CyberGO』は、日本への観光客が多く集まる現地の大手旅行情報サイト、航空会社・空港ターミナル、金融機関などで「Wi-Fiルーター無料貸出&アプリダウンロード」の抽選キャンペーンを行う。観光客を出国前に獲得・会員化することで早期に情報接触を行い、来日前の店舗来訪や商品の購入意思決定を促す。また、日本への滞在中にも会員(観光客)の位置情報に応じて店舗情報の検索や、割引情報などのプッシュ通知を行うことで、滞在中の来店動機を更に高めることも可能。
 
香港と台湾は繁体字が同じで、リピータ客が多い等似ている特徴も多いため、両国に対して同時に事業を行う企業も多い。

  

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アメリカ

基本的数値

この段落の要約

ビジネス利用・1人・男性が多い。個別手配が多い。
東京など関東圏率が高い。

2015年 103万人 シェア 5.2% 順位 5
旅行支出/人 175,554
平均泊数 14.7
旅行消費額 1,814億円 シェア 5.2%  順位 5
 
◎訪日人数 年間推移  
◎月別データも参照
3,4,6,7,10月が多い。
伸びてはいるが伸び率は一定して10%
 
◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
旅行支出はほぼ平均の金額
男性が圧倒的に多い、ビジネス利用が理由。
 
◎来訪目的
観光の割合はもっとも低いレベル
ビジネス、知人訪問が多い 
◎来訪回数
全体通りだが1回目が多い。
◎同行者
ひとりが圧倒的に多い、ビジネス利用が理由。
 
◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
個別手配が圧倒的に多い。航空券も宿泊もOTAが強いし、ITリテラシー高い

◎滞在日数
7~13日間が多く、全体より長め
◎旅行支出/内訳割合
宿泊費が半分を占める。圧倒的に高い。
飲食費にもお金をかけている
買物は少ない 

◎購入単価/購入率
和服(着物)・民芸品の購入率が高い
 
◎旅行情報源
個人のブログが少なく、クチコミサイトが高い
知人が訪問が目的のうちの一定数あることもあり日本在住の親族・知人が高い
 ◎満足度
トップレベル、非常に高い。
 
◎各都道府県の訪問率あり P148
千葉、東京の訪問率は非常に高い。神奈川もやや高い。
大阪、福岡の比率は低い。
九州や沖縄、北海道も低め。ゴールデンルートに偏る。
 
◎数値データ要約
男性客が 7 割と多く、年代は幅広い。60 代以上の割合が他の国籍・地域に比べて高い。
4 割以上が業務目的での来訪である。来訪回数「20 回以上」のリピーターも多い。
出発前後ともに「日本在住の親戚・知人」を役に立った情報源とする割合が高い。

▼GDP/人口/旅行者人数
もちろんGDP世界一位。海外旅行者数割合は50%。パスポート保有者は30%と少ないのでビジネス利用なので同一人物利用が高め。そのうちの訪日は1%未満。

▼ビザや法律面
90日以内はビザ不要。
上位6カ国唯一の非アジア国アメリカだが、旅の目的もほかと大きく異なっている。中韓とは逆で、「日本の歴史・伝統文化体験」「日本の現代文化体験(ファッション・アニメなど)」「舞台鑑賞(歌舞伎・演劇・音楽など)」「美術館・博物館」など日本文化への高い興味を示しつつ、「ショッピング」の割合は低めという結果になっている。「食」は相変わらずの人気だが、日本文化に触れることが旅の主目的として選ばれやすい傾向がある。

▼SNS
正統派SNS:Facebook(人口普及率:55.17%)
マイクロブログ:Twitter
写真共有:Instagram
モバイルメッセージ:WhatsApp
最近では写真共有サービスSnapchatも若年層を中心に人気 

特徴

この段落の要約

ショッピングの目的は少なく、日本文化への関心が強い。体験や鑑賞など。
旅館は少なく民泊等の安い宿に泊まりやすい。

▼時期
3月~4月:イースターを中心とした1週間程度の休み
6月~8月:夏休み
10月~11月:ビジネス需要増

▼特徴
アメリカ人はあまり旅館に宿泊しない。
ビジネス目的の人がホテルに宿泊することに加え、純粋な観光客もゲストハウスやAirbnbなどを利用して安価に宿泊することが多い
 
温泉利用は少ない。タトゥーをしている人がいることも原因か。
情報に関してネットを参考にしている率は高い
 
米国にある世界TOPのOTAや米国大手旅行会社で申し込む人が多いと思われる。
ショッピングの目的は少なく、日本文化への関心が強い。体験や鑑賞など。
ビジネス利用、知人訪問が圧倒的に多い。ひとり旅行が多い。東京率が高い
民泊等の安い宿に泊まりやすい。 

タイ

基本的数値

この段落の要約

個人旅行を好む。女性が多いので、化粧品を購入する。国内だと高い。
高級品よりも菓子類などを買う、基本的に消費額高い。 

2015年 80万人 シェア 4.0% 順位 6
旅行支出/人 150,679
平均泊数 11.1
旅行消費額 1,201億円 シェア 3.5% 順位 6

◎訪日人数 年間推移  
◎月別データも参照
2013年、2014年の伸び幅は非常に大きいが、2015年は20%と少し落ち着いた。
3,4,5月と10,11,12月に多い。偏りが激しい。
特に4月に14%も訪れている。
 
◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
女性が多い。
 
◎来訪目的 
◎来訪回数
6回以上のリピーターはやや少ないがほぼ全体傾向と同じ
◎同行者
友人や職場の同僚との割合高め
◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
 
◎滞在日数
ビザ不要が15日以内なので13日以内が90%。全体傾向と変わらない。

◎旅行支出/内訳割合
◎購入単価/購入率
菓子類の単価高い。購入率も高い。
化粧品の購入率もやや高め。
 
◎旅行情報源
日本政府観光局ホームページが多く、個人ブログは極端に少ない。クチコミサイトの参照もやや多め
 
◎満足度
満足度非常に高い!
 
◎各都道府県の訪問率あり P148
北海道、千葉、東京やや高い
山梨の比率がとても高い
関西訪問率はやや低い
沖縄へはまったく行かない
 
◎数値データ要約
女性の割合が 55%と高く、特に 20~30 代が多い。
「菓子類」の購入率は 7 割以上、購入者単価は調査対象の国籍・地域の中で最も高い。
買物場所は「百貨店・デパート」の選択率が最も高く、75%が利用している。
 
▼GDP/人口/旅行者人数
海外旅行者数は少ないが、その中の行き先が日本の割合は高い。

▼ビザや法律面
通常90日だが、タイは15日以内のみビザ不要。
15日を超えて滞在予定の場合には、必ず出発前に短期滞在査証を取得する必要あり。

▼SNS
正統派SNS:Facebook(人口普及率:38.68%)
マイクロブログ:Twitter
写真共有:Instagram
モバイルメッセージ:LINE
掲示板:Pantip

特徴

この段落の要約

文化系への興味強い。四季を求めている。
日本観光をテーマにした人気TV番組あり
大規模な旅行博に行き詳細詳細を確認、ネットでの詳細情報求めている

東南アジアで最も日本への観光客が多いタイだが、2014年は昨年比45%増の65万人超の観光客が日本を訪れている(日本政府観光局調べ)。他の地域と比べて特徴的なのは、「四季の体感(花見・紅葉・雪)」の人気が高いこと。熱帯地域であるタイにはない四季の移ろいを感じたいというニーズが浮かんでくる。「日本食」「ショッピング」など、日本の人気項目はもちろんのこと、「日本の歴史・伝統文化体験」などの文化系項目にも高い興味を示している。
 
2013年のビザ発給要件緩和以降、円安効果とバーツ高効果もあり、近年急激にインバウンド消費において存在感を放つ訪日タイ人観光客。 

 ▼DBJレポート
【泊まる】
 安価なホテルと日本旅館に宿泊した人/日本旅館での宿泊を希望する人が多い。
 宿泊施設に「通信環境の整備(インターネット、Wi-Fi等) 」 
「観光施設へのアクセス」を求める人の割合が他地域と比較して高い。(日本旅行希望者回答)
【買う】
 免税制度、外貨両替、カード決済が今より利用しやすかったらもっとお金を使うと回答した人の割合が他地域と比較して高い。(訪日経験者回答)
 高級品より現地の人が使う日用品を買いたいと考えている人が多く、「食品(菓子)」を買いたいと答えた人の割合が他地域と比較して高い。(全員回答)
 「観光地の土産物屋」「百貨店」「ショッピングモール」に加え、「100円ショップ」で買い物をした人も相応にいる。
 【旅行地の選定】
「治安の良さ」「世界遺産への関心」で日本旅行を選んだ人の割合が他地域と比較して高く、「世界遺産への関心」をきっかけに日本旅行を希望する人の割合が他地域と比較して高い。
【旅行スタイル】
 少人数での旅行で、安価な食事や安価なホテルなどを利用し、できるだけ安く、のんびり滞在するスタイルを好む人が多い。

日本旅行の情報をSNS、口コミサイト、個人ブログなど身近な旅行者が発信する情報により収集する人の割合が他地域と比較して高い。

▼特徴
タイは熱帯に位置しているため、年間を通じて気温が30℃ぐらいが平均。そのためか、日本のようなはっきりとした四季を求めて訪日することが多い。桜や紅葉、特に雪など四季を感じられるものへの人気が高く、他の訪日外国人と比較して北海道への訪問数が多いのも特徴

 目上の人に対する敬意の心を忘れない
 おおらかで、細かいことは気にしない人が多い 
 好奇心旺盛で楽しいことを見つけるのが得意
 人懐こく、知らない人でもすぐに打ち解ける
 抑えておきたい特徴はタイ人が地図を読めないことが多い
 
 インターネットに影響が大きいのが有名人のブログやツイッター、知人のFacebookでの投稿など。これらをきっかけに詳しい情報を得るためにJNTOのウェブサイトを見たり、旅行博(TITF)の日本ブースを訪れるといった情報収集パターンが多い。

▼食文化
熱帯に属するタイでは、食べ物が傷みやすく、冷めるまで保存するということが少ない。そのため、本来熱いのに冷めているような食事を好まない。食事中の飲み物は冷たい水、アルコールでしたらビールが主流となる。また、食後には必ず甘い食べ物を食べる習慣がある。食に対する関心が非常に高いため、日本食に期待をもって訪日。レストランなどの外食先では、雰囲気や環境よりも料理の美味しさを重視する傾向にある。
食に関するインバウンド対策としての注意点といえば、宗教上の理由で食事制限のある人もいるので、事前に確認をすること、また、日本の味になじまない人もいるので、ナンプラー、唐辛子、砂糖、酢などのタイらしい調味料必要になることもある点。

訪日タイ人は女性の割合が高いことも会って、日本製の化粧品の人気が高くなっている。訪日中国人と近い傾向で、自国内では日本製化粧品が高価で、訪日中にまとめて買いたい、という需要がある。タイの首都バンコクでは、日本のアパレルメーカーの出店が盛ん。そのため、訪日インバウンド消費のなかでもファッション関係の買い物需要も高く、安い中古のブランド品を買い求める人もいる。個人旅行が多い
 タイ国内のMajide Japan(Japan X)をはじめとした日本旅行テレビ番組やメディアで特集されているため、訪日旅行の人気や観光地の知名度が高い。観光地の選定では、スマートフォンの利用率が高いことから、自撮りして写真映えするコンテンツがあるかどうかに関心が高い傾向にある。桜、もみじ、雪などタイにはないはっきりとした四季を感じられる自然を好むため、北海道の人気も高い。

▼注意点
「タイでは子供の頭をなでてはいけない」というマナーが有名
タイでは、頭は体の中で一番高い部位にあり、精霊が宿る場所とされています。そのため、タイ人の頭を触ってはいけません。これは大人でも小さな子供であっても同様。
 左手は不浄
タイでは左手はトイレで使うものとされている不浄の手。握手や人に物を渡すときは左手は決して使わないように注意が必要。
足の裏を人に向けない
 タイ人にとって足の裏は人体の中でもっとも不浄な場所とされている。頭とは逆に、足は体の部位の中で一番下にあるから。訪日タイ人をもてなす状況ではあまり考えられないが、座っているときや寝るときに人に足を向けたり、足で物を指したりなどはしてはいけない。

就航路線

日本、タイ間での航空ネットワークの充実。在留邦人及び観光客輸送の増加に伴い、世界最大級のジェット旅客機(エアバス社 A380 機)が定期就航している。タイ航空が運航する世界最大級のジェット旅客機旅客機は、関西国際空港及び成田国際空港で定期就航しており、輸送ニーズの高さが表れており、安定的にかつ多数の人口が日本、タイ国間で交流しているといえる。

福岡には、バンコクからの直行便が飛んでいますが、JALだけでなくジェットスターの直行便がスタートしたことで、タイ人観光客が急激に増えた。なんと、前年比200%増という月があったほど。LCCで来て、JR九州のレイルパスを使って九州の各県をいくつか回るというルートを取る人が圧倒的に多い。
タイ国際航空が、2013年冬スケジュールで日本路線を大増強。
まずエアバスの超大型旅客機A380型機を12月1日に関西~バンコク線に就航。A380型機が定期便として関西国際空港へ乗り入れるのは初めて。既存のB747-400型機を置き換え。A380型機が使われるのは、関西11時発のTG623便と、バンコク23時15分発のTG622便。成田線では、午前発のTG641便と復路便のTG640便にエアバスA380型機を導入。

タイ最大の口コミ旅行サイト『Pantip(パンティップ)』。日本をはじめ世界各国の旅行先についてのレビューが集まるので、旅行を計画するときには必ずチェックをするという人が多い。
6月〜9月はもともと閑散期。涼しいところを求めているのに、あえて日本の夏に行きたくない。そして梅雨は写真が撮りにくい。曇りだと写りもよくない。 

タイで人気のポータルサイト・SNS

この段落の要約

スマホ普及率が高く、自撮り文化もあるので、写真映えが大事。
LINEの浸透率が高い。国民の50%。

Pantip.com(パンティップドットコム)
パンティップ(Pantip)とは、タイで一番の利用者数を誇る巨大掲示板・コミュニティサイト。1日1000万PVを誇る掲示板サイトで、タイの「2ちゃんねる」と言われることも多い。
基本的に何を書いても自由な掲示板ですが、投稿するためには会員登録が必要で、ここは「2ちゃん」とは異なる点。営利目的の内容を書き込むとペナルティーが課され、場合によってはアカウントを凍結されることも。「2ちゃん」よりももっと裾野が広く、幅広い人が使っているサイト。
サヌック(Sanook!)
タイ最大級のエンターテイメントポータルサイト。ニュース、ビデオなど、多彩なジャンルがある。Sanook (サヌック) とは、タイ語で「楽しい」を意味。平成27年11月に株式会社アイレップとデジタルマーケティング領域における業務提携を開始。 

Mthai(エムタイ)
「ニュース」「エンターテイメント」「動画サービス」「画像投稿」を中心とした総合ポータルサイト。1998年に運営が始ったタイ国内最大級のコミュニティサイト。さまざまなウェブサービスのほかタイの3BBというインターネット回線事業も運営し、2013年にはタイ証券取引所に上場を果たしている有名なメディアサイト。 
ガプック(Kapook)
前述のサヌック(Sanook)と同等の人気を博しているポータルサイト。サイト名の「ガプック」とはタイ語で「小さい瓶」「小さな会話」「ささやく」といった意味です。若者をターゲットにしており、内容もサヌック(Sanook)と同様にニュースやエンタメ情報などを扱っている。

Dek-D(デックディー)
デックディー(Dek-D)は、若者向けの情報発信をするメディアとして人気の情報発信サイト。サイト名の「デック」は「子供」、「ディー」は「良い」、つまり「良い子」という意味。その名の通り、基本的には学生向けのポータルサイトとなっています。扱うコンテンツはライフスタイル掲示板、ブログサービス、留学情報やファッション、恋愛、学生生活。
  スマートフォンの普及が爆発的に進みつつあるタイ。2020年までにはスマートフォン普及率は100%に到達する見込み。その理由は、低価格な端末が普及している事や、魅力的なデーターパッケージが多いこと、LINE(ライン)を始めとしたインターネット経由の無料通話を利用するためと言われている。

▼SNS 
Facebook(フェイスブック)
タイのFacebook(フェイスブック)ユーザーは年々増え続けている。2014年には2,600万人だったのが、2015年では34.6%増の3,500万人。エリア別で見ると、タイの首都、バンコクで2,000万ものユーザーがいる。人口比でみてもタイ人の約半数がFacebookアカウントをもっていることになり、訪日タイ人向けインバウンドマーケティングとしてFacebookは重要なSNSとなる。
 
Instagram(インスタグラム)
タイでは若者に人気のインスタグラム(Instagram)。Facebookとユーザー数を比較すると790万人と少ないように見えるが、若年層へのリーチには有効。日本は写真映えする観光地が多数あり、インスタグラムでのマーケティングも重要。

LINE(ライン)
タイ国内でここ1〜2年で最も勢いのあるSNSサービスと言えば、LINE(ライン)。現在では3000万人を超えるユーザー数がおり、Facebookとほぼ同等のユーザー数を誇る。もちろんチャット・メッセージアプリ、無料通話アプリとして利用していることもあるが、タイ国内では独特の使われ方をしている。

タイでは、クレジットカード普及がまだ少なく、ECの決済方法では銀行振り込みが6割〜9割となっている。銀行振込だと着金が確認できるまで商品が配送されないので、発送タイミングを早めるためにLINEを活用する。購入者は銀行振り込みの証紙をスマートフォンのカメラで撮影して、その画像をEC事業者にLINEで送り、事業者はLINEで確認したら、商品を発送する、という使い方をする。これがLINEの普及率を底上げしており、またLINEを手放せないツールになっている。

タイでは大規模な旅行博「タイ国際旅行フェア(Thai International Travel Fair 略称:TITF)」が年2回(2月・8月)に開催されている。TITIFは、アジアで最大規模の国際旅行フェアで、特に8月開催のTITFは、タイの旅行シーズンである10月出発分の旅行商品販促の場として例年賑わいを見せている。主催はタイ観光サービス協会(Thai Travel Agents Association:TTAA)。近年、日本ブースが盛り上がりを見せており、日本の参加団体も増えている。

オーストラリア

基本的数値 

この段落の要約

カップルで行く人多い、FITが多い。
多い日本語学習者の教育旅行が活発。 

2015年 38万人 シェア 1.9% 順位 7
旅行支出/人 231,349
平均泊数 12.6
旅行消費額 870億円 シェア 2.5% 順位 7
 
◎訪日人数 年間推移  
◎月別データも参照
1.4.9.12月が極端に多い。
 ◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
1人当たりの旅行消費額が高く、男性比率が非常に高い。
 
◎来訪目的
◎来訪回数
初めての人が過半数でやや多い。
◎同行者
夫婦・パートナーで来る人が多い
 ◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
個別手配の比率が非常に高い
 
◎滞在日数
7〜13日間、14〜20日間が多く滞在期間長め
 ◎旅行支出/内訳割合
買い物にはあまりお金をかけない。
宿泊と飲食に使用
◎購入単価/購入率
化粧品や医療品は少なく、和服(着物)・民芸品の購入率が高い
◎旅行情報源

口コミサイトが非常に多い
 ◎満足度
満足度非常に高い
 ◎各都道府県の訪問率あり P148
北海道と長野県と広島の訪問率が高い
千葉、東京にはほぼ行っている
京都、大阪の比率も高い。
九州・沖縄にはほぼ行かない
 
◎数値データ要約
初来訪者が 56%、観光客が 72%と高い。滞在日数は「7~90 日以内」が 8 割を占める。
「娯楽サービス費」は調査対象の国籍・地域の中で最も高い。
出発前に役に立った情報源は「口コミサイト」が 33%と、調査対象の国籍・地域の中で最も高い。
 
▼GDP/人口/旅行者人数
海外旅行比率は約30%で、うち6%が訪日。高い方。

▼ビザや法律面
90日以内はビザ不要。オーストラリアについては、相互査証免除措置ではなく、日本の一方的措置。

▼SNS
正統派SNS:Facebook(人口普及率:54.35%)
マイクロブログ:Twitter
写真共有:Instagram
モバイルメッセージ:WhatsApp、Kik

特徴

この段落の要約

北海道や長野など雪を目当てに行く人多い。スキーや温泉欲。
口コミ文化が強い、休暇が取りやすく、長期間。

所得水準が高く、休暇が取り易い労働環境であることから、長期間の海外旅行が多い。主な出国先及び人数としては、ニュージーランド(110 万人)、インドネシア(91 万人)、米国(86 万人)、タイ(62万人)、英国(49 万人)となっている。
一般的には、12 月~1 月が最大のホリデーシーズン、次いでスクールホリデーが設定されている 9 月や 6 月の海外旅行が多い。訪日に関して言えば、南半球であるオーストラリアの夏にあたる 12 月~2 月頃に、スキーを目的として、北半球である日本のスノー・リゾートに行くというのが大きなニーズとしてある。また、その他の時期としては、桜シーズンや日本語を学習する生徒を日本語教師が引率する教育旅行のピークである 9 月が、訪日客が多い時期である。一方で、日本の蒸し暑い夏は敬遠されており、特に 8 月の送客は伸び悩んでいる。また、5 月~7 月も閑散期となっている。FIT が 9 割以上を占める。
 
豪州市場において、日本でのスノーレジャー(スキー、スノーボード)は訪日需要の一つの大きな柱であるとともに、良好な雪質等から日本ならではのコンテンツとして認知されている。一方で、スノーレジャー市場においても米国・カナダ等の競合国が存在している。

▼日本語学習者
豪州においては、日本語学習者が数多く存在するが、日本語学習者を対象とした教育旅行が訪日旅行の中で一つの大きなセグメントに。教育旅行は単価自体は高いものではないが、日本のオフシーズンとなる 9 月にまとまった需要が発生すること、将来的な訪日観光需要のベースとなること。日本国内における英語学習需要が高まる中で、英語圏である豪州との交流ニーズも高まっていることから、こうした教育旅行層をターゲットとして選定したもの。日本語学習者数は約 29.7 万人で世界 4 位

オーストラリアは、9月後半から春休みが開始したことで家族旅行のニーズが拡大した。
肯定的なクチコミ効果も日本の人気を喚起した。
紅葉鑑賞や冬季スポーツを目的も強い。
旅館と温泉、日本食・日本酒への関心も強い

▼現地大手会社との協同PR 
政府主体で、豪州唯一の全国紙である The Australian とニュー・サウス・ウェールズ州とヴィクトリア州を代表する Sydney Morning Herald、The Age に広告を出したりしている。その週末版に現地の旅行会社等とともに共同広告を実施。購読者層がターゲットとする中上級階層であるとともに、オンラインにアクセスしない高齢者層や(The Australian は)全国的にもリーチしており、コンテンツの質や認知度が高いことも相まって豪州市場における訪日プロモーションの中核として機能。
 
JAL と連携した訪日キャンペーンや割引運賃のプロモーション、チャイナエアライン、キャセイパシフィック、オーストラリア大手のオンライントラベルエージェントである Webjet 社と連携したウェブでの訪日キャンペーン、割引運賃のプロモーションを実施した。訪日認知度の拡大や割引運賃の販売促進に寄与

オーストラリアの大手航空会社のカンタス航空が多くの直行便をとばしている。南半球最大級の航空会社
全日本空輸(ANA)も16年ぶりにオーストラリア便を復活。2015年12月12日にシドニー~羽田線の運航を開始することを7月に発表。日本人観光客の縮小を背景に廃止されたANAのオーストラリア便だが、今回の就航によりカンタス航空の子会社であるジェットスターを合わせた4社が直行便を運航することに。 

シンガポール

基本的数値

この段落の要約

カメラやマンガの購入単価非常に高い。インターネットへの接触が基本的に高い。
個別手配が大半で、支出やや高め。 

2015年 31万人 前年比36% シェア 1.6% 順位 8
旅行支出/人 187,383
平均泊数 9.0
旅行消費額 579 シェア 1.7% 順位 8
 
◎訪日人数 年間推移  
◎月別データも参照
6.11.12月に一気に増える
 ◎2015年基本データ
(全体シェア、順位、旅行支出/人、平均泊数)
(旅行消費額(億円) 属性)
旅行支出はやや高い。
 
◎来訪目的
◎来訪回数
1回目の比率やや少ないので、リピーターやや多い
◎同行者
自分ひとりが34%で高い。
 
◎旅行形態
◎観光・業務別の旅行形態
個別手配の比率とても高い
 
◎滞在日数
過半数が7~13日間であり、やや長め。
◎旅行支出/内訳割合
全体と傾向変わらず

◎購入単価/購入率
電気製品、化粧品、医療品などの購入率低い、日本で買う必要はなしか。カメラ・ビデオカメラ・時計の購入率は低いが、単価は全体の倍以上ある。
マンガ・アニメ・キャラクター関連商品の単価は一番高い
 
◎旅行情報源
宿泊施設ホームページと口コミサイトが多い。
◎満足度
満足度高め
 
◎各都道府県の訪問率あり
75%と東京の比率が高い、北海道もやや高い
関西の比率低い、沖縄も低く、移動範囲は広くない
 
◎数値データ要約
リピーター比率が 70%と高く、来訪回数「2~5 回目」の来訪者が 44%を占め。
「マンガ・アニメ・キャラクター関連商品」の購入者単価は調査対象の国籍・地域の中で最も高い。
出発後に役に立った情報源は「インターネット(スマートフォン)」が最も高い。
  
▼GDP/人口/旅行者人数
旅行者人数は人口の3倍。うち、訪日は2%。増やす余地はあり。
 
▼ビザや法律面
3ヶ月以内ビザ不要

特徴

この段落の要約

基本的に裕福層が多め、訪日客は中華系が多い。
FIT×リピーターが多いため、この層重要。  

シンガポールの人口は約 540 万人であるが、うちシンガポール人・永住者は 384 万人(2013 年 6 月末時点)であり、外国人居住者の割合が非常に高い。
シンガポール統計局によると、2012 年のシンガポール居住者(国民および永住者)世帯の月収の中央値は 7,566 シンガポールドル(約 57 万 9,500 円)であり、シンガポール人の多くが訪日可能な層と言える。なお、シンガポールの人口の 74%を占める中華系が訪日層の多くを占めており、13%を占めるマレー系等の需要は日本におけるムスリム対応等への不安等から訪日数は限られている。

シンガポールから日本を訪問する旅行者は 8 割が旅行会社を通さず個人で旅行手配を行う FIT で、6 割が訪日経験のあるリピーターである。この流れは今後ますます進んでいくことが確実なため「FIT」「リピーター」に焦点を絞った取り組みを強化。
「FIT」「リピーター」市場の中でも、比較的自由に使えるお金を持ち、流行の発信力が強い「20-30 歳代独身女性(FIT 旅行者)」をメインターゲットとし、「女子旅」というキーワードを軸に情報発信を行い、今年度は「日本=女子旅」というイメージの拡散を図る。
 訪日旅行のボリュームゾーンである「30-40 歳代の富裕家族層(リピーター)」をサブターゲットとし、現地旅行会社と協力しながら新しい旅行目的地、ツアーの提案を行う。

震災後、回復基調にある「教育旅行」の本格回復を後押しするため、セミナーや商談会を実施して、日本側旅行関係者と現地関係者とのネットワーキングの場を提供。
「食事」への関心が最も高く、続いて「温泉入浴」・「自然・景観地観光」への関心がある。男女ともに「ショッピング」への関心も高いが、特に女性が高い傾向にある。 

▼DBJレポート
【泊まる】
  ネットで宿泊手配した人の割合が他地域と比較して高。
  高級ホテルと日本旅館に宿泊した人/日本旅館での宿泊を希望する人が多い。
  宿泊施設に「英語対応」「低価格」を求める人の割合が他地域と比較して高い。
【買う】
 「食品(その他)」を買いたいと答えた人の割合が他地域と比較して高い。
 「ショッピングモール」「百貨店」で買い物をした人が多い。
【旅行地の選定】
  「価格の安さ(ツアー料金や航空運賃等)」で日本旅行を選んだ人が相応にいる
  半数程度の訪日経験者が他地域との比較検討をせずに日本を 訪れている。
【旅行スタイル】
  自由に旅行先を周遊するスタイルを希望する人が多い。
  航空機・ホテルの個別手配を利用した人の割合/希望する人の割合が8地域の中で最も高い。
  親や親族と一緒に旅行する人が比較的多い。
  観光・レジャーにお金を使いたいと考えている人の割合が他地域と比較して高い。
  10日以上の滞在を希望する人の割合が8地域の中で最も高い。

外的要因

この段落の要約

直行便増加している。

▼SNS
正統派SNS:Facebook(人口普及率:61.84%)
マイクロブログ:Twitter
写真共有:Instagram
モバイルメッセージング:WhatsApp
  Instagramが伸びている

シンガポールからの訪日客のリピーター化に成功している宮崎県・日南市の例
・1人60万円もの高額ツアーに、1回あたり30人ものシンガポール人旅行者が参加
・シンガポール人の富裕層の「より深く日本文化に接したい」というニーズに応えるべく地元のお祭りや伝統的な民謡を歌うなどの文化体験を提供
・非農業国のシンガポールでは経験できない農作物の収穫体験や、新鮮な食材をふんだんに使った伝統料理の提供
・地元の人々と、訪日リピーターとのwin-winな関係づくり
外国人が苦手とする生食への配慮や、宗教対策等はもちろんだが、その最大の秘密は、地元の有志による運営

▼就航路線
シンガポールのチャンギ国際空港を拠点に世界7カ国17都市に就航しているLCC(格安航空会社)「スクート」が、新千歳国際空港に2016年10月1日就航予定※。札幌とシンガポールを結ぶ路線は、定期便として初。週3便、台湾・台北を経由して運航される予定。
スクートの日本路線は、東京と大阪で合わせて週13便運行していて、シンガポールと日本とを繋いでいる。

訪日旅行者数が多いランキング1~8位の国の定量・定性的観点ともにまとめてみました。一概にインバウンドといっても、規模やニーズが全く異なり得るので、ターゲットとタイミングをしっかり見定めたコトをしていく必要があります。

訪日旅行業全体に対しての包括的な分析記事はこちらを参照ください。

  • この記事を書いた人
藤谷亮太(ふじっこ)

藤谷亮太(ふじっこ)

大手旅行代理店でWebマーケの子会社設立→旅行系ITスタートアップのマーケティング責任者。日本一周/世界一周/旅本自費出版など旅行を軸に活動。熱狂者を紹介していくYoutube『フジトーク』も運営中。Webと旅行が好きな28歳。

-旅行業ビジネス, 訪日旅行

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