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LCC・格安航空券とは? FSCとの違いを徹底解説

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旅行における支出で特に大きな割合を占める飛行機のチケットは、旅の最重要項目ですよね。値段にかなり幅のある航空券ですが、近年特に普及し、選択肢の一つとして定番になりつつあるのが、LCC・格安航空券。JALやANAなどの飛行機と一体なにが異なるのか、その違いを比較しながら徹底解説します。

LCC(格安航空)とは?

まずは、LCC(格安航空)の基本情報について詳しく見ていきましょう。

LCCは、ローコストキャリア(Low-cost carrier)の略称で、その名の通り値段の安い、飛行機のチケットを提供する格安航空会社のことを指しています。JALやANAといった大手航空会社はレガシー航空会社、またはFSC(フルサービスキャリア)と呼ばれていますが、そのような従来の航空会社よりもリーズナブルに飛行機に乗ることができるため、安さ重視で航空券を選ぶ方を中心に大人気。毎年その存在感を増し続けています。

LCC(格安航空)の歴史

さて、既存の航空会社よりも大幅に安い値段を実現したLCC(格安航空)ですが、その始まりはいつなのでしょうか。歴史を詳しく探ってみましょう。

海外でのLCC始まりの歴史

1970代後半:イギリスで初めてLCC(格安航空)が登場

LCCの歴史は、イギリスのレイカー航空が従来の3分の1という破格の値段でニューヨーク-ロンドン間の飛行便を就航したことに始まります。当時、大手航空会社加盟の団体での話し合いにより決定されていた航空券は非常に高価なものでした。また政府の規制等で新規参入が難しかった状況で、レガシー航空は無料預け荷物の重量を減量するなどの取り組みで、圧倒的な安さを実現し、大手航空会社との差別化を図りました。

1978年:アメリカで航空規制緩和

航空規制が緩和されたことにより、それまで新規参入や価格競争が少なかったアメリカの航空輸送業界では、新規航空会社の設立、路線開設、料金設定等が自由化されることになりました。

日本でのLCC始まりの歴史

1980年代:日本でキャセイパシフィック航空、大韓航空、シンガポール航空等の海外航空会社がその存在感を強め始めましたが、国内線は存在せず一般的な認知度は高くありませんでした。

1986年:日本で航空規制の緩和

1996年:日本国内線でLCC(格安航空)が登場

2010年-2012年:日本LCC元年と呼ばれる年。ピーチ・アビエーション、ジェットスタージャパン、エアアジア・ジャパンが就航し、日本でLCCの知名度が上昇、LCCが本格的に普及し始めました。

主なLCC(格安航空)の設立年表

1996年
 スカイマーク

 AIRDO(エアドゥ)

2002年

  スターフライヤー

2011年

  ピーチ・アビエーション

  ジェットスター・ジャパン

2012年

  春秋航空日本

 2013年

  バニラ・エア

 2014年

 エアアジア・ジャパン

LCC(格安航空)を利用するべきか否か

上記で述べた通り、基本的に圧倒的な安さが売りのLCC(格安航空)。頻度高めで、旅行や出張に出かける人、特定の航空会社へのこだわりがなく、値段重視で航空券を選ぶ人にとっては非常にお勧めです。ただし、国内やアジアなど海外の近隣諸国であれば気にならない方も多いと思いますが、6時間以上の距離を飛ぶ飛行機などでは居心地の良さが非常に重要になってくるため、よく検討してみてください。

セールやキャンペーン時には破格の値段で航空券をゲットでき、今まで値段の面で旅行を敬遠していた方にとって旅行に行く力強い後押しになるLCC。ただし、時期や預け荷物等の関係で、一概にFSCよりLCCの方が安いとは言い切れません。下記で詳しくFSCとの違いを説明しますが、これをよく理解したうえで最終的に判断すると良いでしょう。

LCC(格安航空)が安い理由

大手航空会社などのFSC(フルサービスキャリア)、レガシーキャリアに比べ、圧倒的な安さで航空券を提供するLCC。なぜそこまで安さを追求できるのでしょうか。飲食サービスの有無や座席の広さだけではない、その安さの秘密に迫ります。

LCCが安い理由①使用機種の統一

LCCでは使用機種を基本的に1種類に統一しています。大手航空会社では様々な種類の機種を使用していますが、航空機によって必要な免許やスキルが異なるためその分コストがかかってしまいます。LCCは使用機種が一種類なので、少人数で対応可能、また部品も種類を絞ることができコスト削減につながります。

LCCが安い理由②:深夜便の利用を生かした空港での滞在時間の短さ

LCCは深夜・早朝便の利用や、到着後すぐに別の乗客を乗せるなどし、駐機時間(空港での待機時間)を減少させ、また運行回数を増やすことで運用効率を高めています。このようにして効率の良いフライトで利益を出しているのです。

LCCが安い理由③:座席の広さ

LCCの飛行機は基本的に小型機が多く、機内設備は簡素な造りとなっています。また大きなポイントとしては座席の幅を狭くすることで、他の大手航空会社と比べて座席数を多く確保していること。具体的にはおよそ10%~20%ほど多くの乗客を乗せることができます。

LCCが安い理由④:無料サービスの省略

従来の大手航空会社では当たり前の「飲食」「アメニティー」「映画や音楽等の娯楽」などのサービスは、基本的に提供していない、もしくは有料での提供となっています。有料化することで、これらのサービスを利用する人は限定されるため、スタッフのコストを削減することができます。

LCCが安い理由⑤:手荷物重量制限の厳しさ

従来の大手航空会社では無料で預けることのできる荷物の重量が余裕をもって設定されています。(例えばJAL国際線では、無料受託手荷物の制限が2個まで、それぞれ23kg以内)一方、LCCの場合この受託手荷物は、基本的に重量に応じた課金方式です。よって荷物を預けたい場合は追加料金を払う必要があります。これが航空会社の利益になるのと、全体的に荷物の総量が減ることで燃費が良くなることも利点として挙げられます。

LCCが安い理由⑥:予約窓口は基本的にインターネット

LCCの航空券の販売は、基本的にインターネットのみとなっています。そのため店舗でのカウンター販売等のコストを削減することができます。

LCC(格安航空)とFSC(フルサービスキャリア)の違い

既存の大手航空会社などのFSC(フルサービスキャリア)とLCC(格安空港)の違いについて、一部、LCCが安い理由と重複するところもありますが紹介します。

LCCとFSCの違い①:座席の広さや機内設備

LCCは基本的に小型機を使用し、またFSCよりも座席が多めに作られているため、座席と座席の間の間隔は狭くなっています。また、機内設備も簡素で、座席につくモニターもない場合が多いです。

LCCとFSCの違い②:遅延率・トラブル時の対応

航空会社名 定期運行率 欠航率

バニラエア 85.12% 0.99%

ピーチ・アビエーション 85.12% 0.79%

春秋航空日本 91.75% 1.86%

スターフライヤー 93.5% 1.6%

JAL 93.48% 1.17%

国土交通省 「航空輸送サービスに係る情報公開」(平成27年度第4回)より一部引用

このデータ上では大きな違いは見ることができませんが、フライトスケジュールがタイトなLCCは天候の理由などで遅延が生じた場合、他の便の飛行機も大幅に遅延する可能性がしばしばあります。乗り継ぎ等がある場合、余裕のあるフライトスケジュールを考えましょう。遅延で他社航空への乗り継ぎができない場合も、基本的に補償はありません

また、欠航等のトラブルが発生した場合の対応にも大きな差があります。例えば台風などの自然災害により欠航になった場合、FSC振り替え輸送やその他移動手段への変更等が手厚く行われます。また、機材トラブルなどの自社の航空機が原因で欠航の場合は、別の航空会社への振り替えが可能となります。自社の航空機が原因の場合、別の航空会社へ振替が可能となります。一方で、LCCは欠航となった場合、後の便に空席があれば変更可能ですが、別の航空会社への変更やその他の補償などはありません

LCCとFSCの違い③:空港での乗り場が遠い

LCCの飛行機搭乗口は、保安検査場からかなり離れた場所にあることが多く、場合によってはバスに乗り換えて移動することもあります。また、空港自体がそもそもマイナーな空港という場合もありますので、チケットを取る場合には確認が必須です。

LCCとFSCの違い④:無料受託荷物の重量制限

FSCでは基本的に無料受託荷物の受付がありますが、LCCでは受託荷物の受付が有料化されていることが多いです。有料化されていない場合も、無料受託荷物の制限重量はかなり少なく、荷物重量が大きくなると結局追加料金を支払うことになり、かえってFSCの航空券の方が安い、なんてことになりかねません。

また、基本的には受託荷物をできる限り無くし、機内に持ち込めるだけ持ち込む方がお得ですが、この機内持ち込み手荷物にも厳しい重量制限があるのでご注意を。詳細は各航空会社のホームページをチェックしてください。万が一、受託荷物がある場合は当日申請するよりも、事前に申請する方がお得です。

LCCとFSCの違い⑤:機内サービスは基本的に有料

機内食の提供、各種アメニティー等のサービスは基本的に有料となっています。飲食物は、当日その場で購入することもできますが、事前に申し込むことでよりお得に。

LCCとFSCの違い⑥:座席指定が有料

各航空会社によって異なりますが、座席指定が無料では行うことができず有料ということも多いです。

LCCとFSCの違い⑦マイレージがつかない

LCCの飛行機にいくら乗ってもマイレージはつきません。飛行機をよく利用するため、マイレージを貯めてお得に乗りたい、という人にとってはネガティブな点です。

LCCとFSCの違い⑧:キャンセルが一切できない

LCCの飛行機チケットは予約後一切の変更、キャンセルを受け付けていないというものが多くあります。変更、キャンセルが可能であったとしてもFSCと比較すると、その変更、払い戻し料金は割高となっています。

日本のLCC(格安航空)の種類

現在、日本のLCCには下記のような航空会社があります。

ジェットスター(JJP)

AIR DO(ADO):今は全日空(ANA)の傘下に入っている航空会社。

ピーチ(APJ):2019年にバニラエア(VNL)はここに統合された。

ソラシドエア(SNJ)

スターフライヤー(SFJ)

エアアジア・ジャパン

スプリングジャパン(SJO)

スカイマーク(SKY)

LCC(格安航空)のまとめ

以上、LCC(格安航空)とFSC(フルサービスキャリア)・レガシー航空の違いを紹介しました。基本的にはFSCと比較すると値段が大幅に安いLCCですが、その分デメリットもあります。LCCの様々な特徴を把握したうえで、自分にとって最適な航空券を選べるとよいですね。

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