正しい温泉の入り方を知っていますか?間違いなんてものはないけど、より適切な入り方をすることで、温泉の満足度/健康効果がより上がるはずです。
温泉ソムリエでも伝授されるおすすめの温泉への入り方・入る際の注意点・マナーを紹介していきます。温泉だけでなく自宅でのお風呂への入り方としても適用できますよ!
温泉の基礎知識や泉質別の効能などはこちらの記事で詳しくまとめています。
【温泉ソムリエが解説】温泉の効能・泉質別の効果を徹底解説!
温泉に関する正しい知識を把握して入浴することで、温泉における心理的満足度や身体/健康への効能を最大化させることができるでしょう。 温泉の定義から効能、正しい入浴方法まで解説していきます。ここで紹介する ...
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効果的な温泉の入り方
ここで紹介することは意識するだけで変わることばかりなので、知ると次の入浴からパフォーマンスが一気に上がると思います。
温泉の入り方STEP.1:かけ湯をしてから入浴
温泉で最初に体を石鹸で洗ってから入る方が多いですが、実はおすすめではありません。塩化系など刺激の強い泉質だと肌へダメージを受けやすくなります。また分割入浴法のところで解説しますが、タイミング的に入浴と入浴の間の方が好ましいです。
とても汗かいた後だったらさすがに体洗ってしまいたい気持ちもありますが、必須ではないです。理想は、汚れている部分だけ局所的に軽く洗ってからかけ湯メインで温まることです。
温泉の入り方STEP.2:かけ湯は心臓の遠くから
実は入浴関係で年間15000人以上もの方が亡くなっているのです。入浴は体に負担をかける行為でもあるので気をつけましょう。死亡事故は高齢の方が多いですが、若い方でも身体に悪影響を及ぼす可能性はあります。
いきなり温度が違うものや、強い水圧が心臓にかかることは宜しくないです。細かいことですが足先など心臓から遠いところからかけ湯をしましょう。
かけ湯をしないこともタブーです。マナー的にという話ではなく、温泉の泉質や温度にまずはかけ湯で慣らしてから入浴するようにしましょう。
温泉の入り方STEP.3:頭に濡れたタオルをのせる
昔ながらのお風呂入浴シーンで、おじさんがタオルを頭に乗せているようなイメージありますが、あれは立派な意味があるのです。
冷たいタオルを頭の上に載せることでのぼせの予防になります。のぼせは頭に血がのぼった状態なので、頭上で冷えたものをおいておくことで防止することができます。内湯や夏の露天風呂はのぼせやすいので、冷たいタオルを頭におくと良いです。
一方で冬の露天風呂では立ちくらみの恐れがあります。全身の血流が良くなり逆に頭の血流量が減少することにより生じます。冬の露天風呂では熱いタオルを頭におきましょう。
温泉の入り方STEP.4:露天風呂は内風呂の後に
いきなり露天風呂に行く人は少ないと思いますが、真っ先に露天風呂へ行くことは危険です。危険ということは、効能も下がるということです。
気温が低い場所に裸でいきな出ると血圧が急上昇してしまいます。体を内湯でしっかり温めた後に露天風呂へいきましょう。
温泉の入り方STEP.5:上がり湯のテクニック
温泉の効果を最大化させるために非常に重要なことです。温泉は泉質ごとに身体に良い影響を与える成分が含まれています。その成分が肌から体内に入っていき身体を健康にしてくれるのです。
だから温泉を出るときに、上がり湯で体についた成分を洗い流すのは勿体なすぎます。シャワーでごしごし流すなんてもってのほかです。若干違和感も分かりますが、温泉は成分を体に付着させるからこそ価値があるものであることを意識しましょう。
最後の上がり湯こそ1番成分濃度の高い新鮮なお湯にしましょう。新しいお湯が出てきている湯口から近い場所の新鮮なお湯を上がり湯として使いましょう。
温泉の入り方STEP.6:美人の湯では体をゴシゴシしない
基本的にアルカリ性の強い泉質は、角質を落とし肌をツルツルにする効果があり美人の湯と言われます。その美人の湯ではタオルなどでゴシゴシ体をこすってしまうとせっかくの成分が落ちますし、傷つけてしまうことになります。
むしろ美人の湯は、湯だけでも石鹸を使ったような効果があります。
温泉の入り方STEP.7: 入浴前後に水分補給
入浴は発汗により血液粘度が高まり、血がドロドロに固まりやすいです。それを防ぐために事前にコップ一杯分の水を飲んでおきましょう。入浴後は血がそうならないように水を飲みましょう。入浴前の水を忘れる方が多いので気をつけましょう。
温泉旅館机に置いてあるお菓子とお茶にも意味があるのです。入浴はではエネルギーとビタミンCを消費します。そこでお茶菓子は適度なエネルギー補給になり、立ちくらみも防いでくれます。お茶が入浴前の水分補給の役割を果たし、さらに緑茶にはビタミンCが含まれており「湯あたり防止剤」になるのです。
温泉の入り方STEP.8:温泉へ入る順序は丁寧に
いきなりお湯に浸かると、水圧・温度の変化・温泉の刺激によって心臓にかかる負荷が大きくなってしまいます。足浴→半身浴→全身浴の順番でゆっくり入浴することが理想です。
温泉から上がるときは、全身浴→半身浴→足浴→ゆっくり立ち上がるという流れで同じ要領です。
分割入浴法は絶対におすすめ!
温泉の入り方として分割入浴法をおすすめします。これは温泉だけでなくお風呂でも同様です。短い入浴と、浴槽の外での休憩を繰り返すことを分割入浴法と言います。
例えば3分間の入浴を3回繰り返した合計9分間の入浴の方が、連続10分間の入浴よりも湯あたりしにくくなるのです。行動としては、
分割入浴法を軸として、上で紹介した温泉の入り方のおすすめ要素をそれぞれ加えていくのが良いです。
分割入浴法のおすすめの時間配分
分割入浴法では、5分→8分→3分の3セットの入浴がもっとも効率的だと言われています。3本の煙マークが出ているよく見る温泉マーク記号は、真ん中が1番長く、左が2番目に長く、右が1番短くなっていますが、それは分割法のおすすめの時間配分を指しているとも言われています。
それぞれの時間配分は人のによって、さらに温度によって異なるので自分にあった適切なバランスを見つけましょう。温度が熱くなればなるほど、最適な入浴時間は短くなります。僕は40℃のお湯のとき、お風呂でも5分→8分→3分を意識しています。
入浴前に体を洗ってしまわない方が良いというリズムの話も入浴分割法にやや関わります。入浴→洗髪(休憩)→入浴→体洗い(休憩)が理想的です。
温泉の入り方:入浴スタイルの種類
温泉には様々な入り方はあり、目的によって入浴方法を分別しましょう。これらは成分の含まれる温泉だけでなく、お風呂でも全く同じことです。自宅の風呂では難しい入り方もあるかもしれませんが参考までに異なる効果のあるあらゆるタイプの入浴方法を紹介します。
温泉の入り方・種類1.全身浴
肩までお風呂に入る一般的な入浴方法。体全体に負担をかけることになる分、エネルギー消費も1番大きくダイエット入浴などにも向いています。
全身が熱い温泉につかっていることでの落ち着きを感じられることでしょう。また温泉の成分をもっとも体に吸収しやすいです。
温泉の入り方・種類2.半身浴
全身浴は心臓への負担がかかるという少しのデメリットがあります。特別な成分も含まれていない自宅のお風呂では半身浴がベストだと思います。下半身は温かく、上半身(頭)は涼しく、というのは昔から伝わる健康法の一種「頭寒足熱」という言葉からも効果がわかります。
温泉では下半身から温泉成分が体に浸透させ、上半身の発汗促進ができ、心臓には負担をかけないので、理想的な入浴方法と言われています。
温泉の入り方・種類3.寝浴
なかなか出来るお風呂は少ないと思いますが、寝た状態で首から下をお風呂につけ、頭を浴槽の縁におきます。全身浴の気持ち良さがありながら、心臓への負担を軽減できます。
でも、さすがに寝浴は出来る温泉が少ない..
温泉の入り方・種類4.浮遊浴
浮遊浴もできない浴槽タイプもあるかもしれないですが、なかなかおすすめな入浴方法です。浴槽の縁に頭を置き、足の裏を浴槽の底につけ膝を曲げ、膝上から上半身は浮いた状態になります。心臓が水面に近いので心臓への水圧負担は小さく、肩までつかっているので半身浴よりも気持ち良さを感じられます。
さらに足には水圧がかかるので、むくみ改善になります。無重力空間のような気持ち良さがあり脳をリラックスさせる効果もあります。
温泉の入り方・種類5.足浴(部分浴)
膝下だけをお湯につける入浴方法で、半身浴をさらに強めた入り方です。衣類を着たまま、外で景色を眺めながら、などゆっくり入れるメリットがあります。足以外にも部分浴は体への負担が少なく、体が弱っている病気の際などより効果的です。
足湯には温冷交互浴が非常に相性良いです。温冷刺激により末梢血管を広げ疲労物質の乳酸などを体外に排出します。特に足と手にはツボが多く、そこを刺激することで老廃物の排泄を促せます。温冷交互浴をする際は、十分な水分補給が必須です。
温泉の入浴マナーを紹介
日本人なら自然と意識できている人が多い温泉での基本的な入浴マナーを紹介します。下記の行為をしてしまうと周りの人を不快にしてしまうので気をつけましょう。
タオルを湯船の中につけない
浴槽内で身体をこすらない・アカスリをしない
髪が湯船に入りそうな女性は髪をまとめて入る
かけ湯は忘れずに
一人用湯船は譲り合って利用する
子どもからは目を離さない
騒がない
衣類はたたんでロッカーの中へ入れる
脱衣所を濡らさないように水滴を切ってから出る
温泉への正しい入浴方法まとめ
温泉の効能を最大限に受容できる温泉のおすすめの入り方を紹介していきました。温泉はリラックスした気分になる心理的効果も大きいので、気負わず心地良く入ることが大事です。
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