飛行機は予約時に満席表示になっていても、「キャンセル待ち」という概念があります。文字通りキャンセルが出た際に優先的に教えてもらい、予約ができるサービスです。キャンセルや新たな空席が発生しなければ飛行機に搭乗することはできないので確実ではないですが、満席だからといって諦める必要はありません。
JAL/ANAを中心事例として「キャンセル待ち」の確率や仕組みについて解説します。キャンセル待ちはLCCには基本的にない概念です。
また「空席待ち」も「キャンセル待ち」と同じ意味を持つのですが、出発当日に空港でキャンセル/空席発生を待つことを「空席待ち」とメインで呼ぶことが多いです。
「キャンセル待ち」と「満席」の違い
現状空席がない便でも以下の2つの種類に分かれます。
キャンセル待ち:空席が出る可能性が比較的高いので、キャンセル待ち予約可能
満席:空席が出る可能性が低く、基本的にキャンセル待ち予約も受付不可
満席表示でも「キャンセル待ち」という予約方法がある
JAL/ANAの予約画面では実際に便ごとに「キャンセル待ち」という表示があります。キャンセル待ちには厳密には2種類存在ましす。
パターン1:「キャンセル待ち」予約をして事前に連絡をもらう
一般的な多いパターンは、「キャンセル待ち」予約を事前にして、空席が発生し次第連絡をもらい本予約をするパターンです。
「キャンセル待ち」予約は2日前まで可能です。「キャンセル待ち」の具体的な予約方法は下記で解説します。
JALやANAなど各航空会社の公式予約サイトにてキャンセル待ち予約ができますが、航空券比較予約サイトでは基本的にキャンセル待ち概念はありません。
パターン2:空港で当日「空席待ち」をする
「キャンセル待ち」予約で事前に連絡がこなくとも、当日空港まで行き現地で空席待ちをすることも可能です。
出発2日前を過ぎたら、事前のキャンセル待ち予約はそもそも申請できません。事前にキャンセル待ち予約をしておかなかった場合でも、当日空港に行き空席待ち予約することも可能なのです。
キャンセル待ち予約の方法・注意点
キャンセル待ち予約ができるのは、JAL/ANAのマイレージ会員のみです。会員にならないとキャンセル待ち予約はできないので気をつけましょう。
キャンセル待ち予約の主な流れはこのようになります。
1. 便別のカレンダーで「キャンセル待ち」予約
2. キャンセルが発生すればメールアドレスにメールが届く
2. メールにリンクがある予約画面で予約手続きを完了させる
キャンセル待ちの空席発生連絡は、予約時に指定したメールアドレスに連絡が届きます。メールでなく電話の方が気づきやすい方は、電話への連絡を指定することも可能です。
キャンセル待ち予約はもちろん確約ではないので気をつけましょう。空席が発生しなければ連絡は来ないです。
もう1点注意しないといけないことは、空席が発生したというメールはあくまでお知らせにすぎないです。メールが届き次第、空席がなくなってしまうまでにより早く予約をする必要があります。
キャンセルが発生してからの予約手続きは通常の予約方法と変わりないです。
STEP1. メール内のリンクから航空会社ホームページにログイン
STEP2. 指定の便・特定日を選択して予約
STEP3. 内容確認画面で[予約を確定する]ボタンをクリック
STEP4. 購入期限までに航空券の購入手続き決済をする
空席が自動で確保されるわけではないですが、キャンセル待ちの人へは優先的に空席を教えてもらうことができます。リスクなく情報を教えてもらうことができるのでキャンセル待ちはしっかりと制度を把握して使いこなしましょう。
「空席待ち」予約の方法・注意点
事前に航空会社の予約サイトにてキャンセル待ち予約をしておく方法を解説してきましたが、空港のチェックインカウンターまたは空席待ちカウンターで「空席待ち」をする方法がああります。自動チェックイン機でも空席待ち申請も可能です。
空席待ち予約の主な流れはこのようになります。
STEP1. 「予約なしの航空券」&「空席待ち整理券」を購入
STEP2. 「予約なしの航空券」にて保安検査場を通過
STEP3. 搭乗口で待機して、自分の整理券番号が呼ばれるのを待つ
このステップからも分かる通り、空席待ちをしている人の定義とは「予約なしの航空券&空席待ち整理券の2つを保持し搭乗口で待機している人」です。
注意点や知っておくべきこととしては下記です。
搭乗口にて整理券番号が呼びだされた時にその場にいないと権利は次の人へ移行してしまいます。
同ランクなら空席待ちは予約の先着順になります。
「予約なしの航空券」&「空席待ち整理券」は特定の飛行機のみが対象ではなく1日有効です。なので直近の飛行機が無理でも次の時間帯の飛行機に搭乗できる可能性はあります。どんどん自分より前の人が乗っていくので徐々に搭乗できる可能性は上がっていきます。
東京⇆大阪便などは特に便が多いので、僕自身ピーク日程でも空席待ちをして飛行機に乗ることが多かったです。1時間に1本ほど便数があり、ラウンジで待ちながら2~3本見送ると乗れることは多かったです。ピーク日程でなければ空席待ちをした場合、直近の飛行機に乗れていることが多いです。
保安検査場通過の締切時間は厳守
空席待ちの仕組みとしては、保安検査場の最終締切時間になって保安検査場を通過していない人はキャンセルとみなされます。保安検査場の最終締切時間になった瞬間、空席待ちの案内が順番に始まることになります。
故に普通に予約している人にとって、保安検査場の締切時間は一応あるだけみたいな建前ではなく、1分でも遅れると搭乗できなくなります。色々と柔軟な対応をしてくれるJAL/ANAでもそこは本当にキャンセルされてしまうので、絶対に時間を遅れないようにしましょう。
保安検査場の締切時間
JAL/ANAの国内線:出発15分前
JAL/ANAの国内線:出発30分前
空港によって例外があることもあるので、絶対に最終チェックイン時間と保安検査場通過締切時間を確認していきましょう。
保安検査場のルールや時間規制についての詳細はこちらで
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キャンセル待ち(空席待ち)の料金
キャンセル待ちも当日の空席待ちも飛行機に乗れなかったら料金は一切かかりません。乗らなかったら当日購入した航空券代は返金してくれる、かつ払戻し手数料もかかりません。
金銭的なリスクは一切ないので仕組みを把握して気軽に使いましょう。
「キャンセル待ち」で空席が発生する確率と仕組み
「キャンセル待ち」と言われますが、空席が発生するのは実はキャンセルが発生した場合だけではないのです。
例えば50日前に航空会社サイトで[満席]表示になっていたとしても、全席が埋まっているわけではありません。航空会社公式サイトで販売する用に確保している座席が埋まっているだけで、他にも各旅行会社への提供用の座席など、ブロックしている座席が多くあるのです。一定日数が経ち旅行会社用の座席が売れ残っていたら、航空会社に返ってきます。この時点で航空会社サイトの座席数は増えることになり、これまで空席だった便にも空席が発生します。
なので空席が後から発生することは一般的に想定されているよりも多いです。国際線だと30日前に座席が増えることが多いです。
キャンセル待ちで搭乗できる正式な確率は発表されていませんが、1~2%ほどと言われています。
「空席待ち」の種別の順番
空席待ちの仕組み紹介の最後に、案内される順番について紹介します。
基本的には「キャンセル待ち」or「空席待ち」予約を申し込んだ順番となります。搭乗口に着いた順番は関係ありません。
上記はマイレージ会員ランクが同じステータスだった場合の話で、順番の前にまずはカード種別によって順序付けが行われます。これはこっそりJAL/ANAがそうしているわけではなく、上級ランク会員の特典の1つとして唄われているサービスの1つです。突然飛行機での移動が発生しやすいビジネスマンの方などは、ますます上級ランクになるメリットは大きいですね。
僕がおすすめする飛行機予約サイト
紹介した通り当日のキャンセル待ちでも搭乗する術はあるのですが、利用が決まっていればできるだけ早く予約することに越したことはないです。
最後に僕が普段利用しているおすすめ飛行機予約サイトを、利用シーン別に紹介します!
海外旅行で航空券+ホテルのセット予約はExpedia
海外/国内問わず、予約前に一応Skyscannerを通して価格比較
飛行機キャンセル待ち・空席待ちのまとめ
飛行機予約のキャンセル待ち・空席待ちについて、仕組みと予約方法についてまとめました。言葉は聞いたことあるけどあまりしっかり把握されていないことが多いサービスだったので、記事にまとめました。
料金は発生せずに飛行機搭乗の確率を上げてくれるものなので有効活用しましょう。キャンセル待ちに期待しずぎてもいけないので、キャンセルが発生しなかった場合はどうするのか代替案もしっかり持っておきましょう。
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